東京オリンピックに向けて、大事にしていきたいのが今回のU-24アルゼンチン代表とのテストマッチ。選手にとってはサバイバルの側面もあるゲームだが、FC東京で調子を上げてきた田川亨介は自身の攻撃力に目を向ける。

上写真=田川亨介の持ち味はその左足。強豪アルゼンチンを相手にパワーショットを披露したい(写真◎スクリーンショット)

「ナーバスな気持ちになるのではなく」

 FC東京での好調ぶりが頼もしい。U-24代表の活動に入る直前に戦ったJ1第6節のベガルタ仙台戦で、24分に先制された2分後に自らゴール前に持ち込んで、自慢の左足で豪快なミドルシュートを叩き込んだ。その4日前、第5節の湘南ベルマーレ戦でも、味方のシュートを、今回のU-24代表のチームメートでもあるGK谷晃生が弾いたところをプッシュして決めている。つまり、2試合連続ゴール中と調子が上がってきているのだ。

 その勢いを、U-24アルゼンチン代表との2試合にぶつけたい。

「クラブでやっていることが出せればと思っています。守備ではアグレッシブにいってスイッチ役になってプレッシャーをかけていきたいし、攻撃は背後に出たり起点になったりすることでチームを助けていきたいと思います」

 FC東京では長谷川健太監督の下でシビアな守備戦術にしっかり向き合っている。主に3トップのワイドのポジションを与えられ、前線からの厳しいディフェンスをたたき込まれていて、相手ボールになったら一気に戻って中盤の守備列に加わっていく。強烈なアルゼンチンのアタックにも、その守備意識で挑むつもりだ。

 もちろん、最大の持ち味は攻撃だ。J1での2試合連続ゴールはもちろん、それ以外にもチャンスでゴール前に入っていく迫力が増してきた。FC東京ではワイド、U-24代表では1トップが濃厚だ。

「(FC東京とは)確かに違うところは多少なりともあると思うんですけど、いままでやってきたこともありますし、思い出しながらどんどんチャレンジしていきたい」

「ラフなボールでもしっかり収めてあげることで後ろのラインもアップしますし、(U-24代表では)うまい選手が揃っているので、コンビネーションや前線の関係で崩していけるのかなと思います。自分の役割をはっきりしてやっていきたい」

 そのうまい選手の一人は、久保建英。FC東京でともに戦った「同士」だ。

「基本的にタケがしっかりボールを持てる選手なので、そこは任せつつ、いいところに顔を出して起点になったりするのが僕の仕事です。ゴール前に入っていってワンツーとかしっかりやっていきたい」

 そんな攻略のイメージが湧いてくる。

「選手各々のストロングを生かせばやれる相手だと思っていますし、ナーバスな気持ちになるのではなく、自分のプレーを出すことに専念していきたいと思います」

 このチームでは202年1月のAFC U-23選手権以来の国際試合。力強さを増したスタイルを強豪にぶつけていきたい。


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