上写真=暑熱順化がテーマのモンテレイキャンプで汗を流す鈴木唯人(写真◎佐藤景)
フィジカル的には100パーセント
5月3日に右鎖骨を骨折した鈴木唯人は、国内合宿中は練習が対人で負荷のかかるメニューになると、全体練習から外れていた。だが、モンテレイの事前キャンプでは初日から対人メニューに合流。本人が2日目の練習後に取材に応じた。
「だいぶ体も動くんで、最初にしてはいい感じかなと思います」
順調な回復に手応えを得ている様子だった。
「6月1日からフル合流できるという話だったんで、それまではチームに止められていて。フィジカル的には100パーセントだと思います。あとは普通に(全体練習の)中に入って、ボールの感覚とか、試合の流れ的なことはあると思いますが、1週間もすれば、一緒に練習すればたぶん問題ないと思います」
鈴木唯人の復調は、チームにとってポジティブな要素だ。
先月31日のアイスランド戦では、左シャドーを伊東純也が務め、左ウイングバックに中村敬斗が配置された。かつてスタッド・ランスでともにプレーした2人はスムーズな連係を見せたが、伊東のシャドー起用に関しては、1トップの上田綺世や右シャドーの久保建英ら周囲との関係において、いい場面を作りながらもその数は限定的だった。さらなるコンビネーションの習熟が必要であることを感じさせた。
その点、後半途中から左シャドーに移った中村の方が、アイスランド戦の展開には適していた印象だ。中央エリアでボールを引き受けると、小さなスペースでターンし、チャンスを演出。人数をかけて守りを固める相手に対しては、中村の細かいタッチや繊細なスキルが生きた。こうした引いた相手には中村を左シャドーに置き、伊東がよりスペースのある左ウイングバックを務める形の方が有効かもしれない。
一方で、伊東がシャドーで生きるのは、押し込まれた状況から攻撃に転じるケースか。よりゴールに近い位置でプレーすることで、カウンターの脅威が増すという利点がある。
静かに闘志を燃やす鈴木唯人は、そんな2人とはまた別の特徴を持つという。
「シャドーのタイプで言えば、僕のタイプはあんまりいないというのは、この間の試合でも思いました。推進力のところであったり、突っかけるところであったり。もちろんスタートで出る、途中から出る、いろいろあると思いますけど、そこはある程度イメージはできている」
アイスランド戦を外から見ていた鈴木唯人は「ピッチの中に入ってみないとわからない」と前置きした上で、「テンポというかリズムが、相手もうまくブロックを敷いてきた中だったので難しかったと思いますけど、もうちょっと間で受けて、僕だったら突っ込むのが得意というか、間にするするっと入っていくのも得意。そういうのは見ていて思いました」と具体的なプレーイメージを描いていた。
三者三様の左シャドー。南野拓実と三笘薫の不在は当然ながら痛いが、嘆いてばかりもいられない。初戦のオランダ戦は、10日後に迫っている。
取材◎佐藤景【現地】
