上写真=久々に代表活動に参加した吉田麻也(写真◎佐藤景)
「代表活動に貢献してくれた感謝の場にしたい」(森保監督)
15日に北中米ワールドカップに臨む日本代表のメンバーが発表後、吉田は代表スタッフから連絡を受け、アイスランド戦に臨むチームに加わることを打診された。
「僕も半信半疑で、その後、森保さんと電話で話して、2日後ぐらい。(森保監督からは)僕が今まで日本サッカーに貢献してくれたことに対しての感謝の場にしたいというのと、あとはチームに自分の経験を伝えてほしいと」
本人が即決できなかったのは、チームがワールドカップに向けて最後の強化を図るタイミングだったからだ。吉田が明かす。
「一番迷ったのは、W杯の準備の邪魔になるんじゃないかっていうのがすごくあったので。すぐに長谷部(誠)コーチに電話して、『大丈夫だ』と。長谷部さんは大丈夫だと言うので、監督にもそこだけが懸念だったので確認して、その中で一晩考えて、自分が日本を強くしたいという気持ちでプレーしてきたので、自分にできることがまだあるんじゃないかなというのが一番の決め手でした」
初日の練習では吉田は他の選手と同じメニューをこなし、時折、笑顔を見せた。その輪の中には長谷部コーチがいて、中村俊輔コーチがいて、前回大会をともに戦った長友佑都がいた。
「長友選手は僕より、僕が来たことに喜んでいましたね。やっぱり選手もスタッフも変わっているので、自分自身も長く代表にいたにもかかわらず、いろんなことを自分自身が忘れていることに驚いて、練習着をどこに取りにいったらいいのかも最初は分からなくて。本当にサッカーの時間の流れは凄まじいなと思いました。
僕は代表戦を毎試合見ていたので、選手のことも理解しているつもりですが、やっぱりピッチの中に一緒に立つのとは全然違う。今日はそんなに負荷が重くなかったですが、それでもやっていて、こんな感じなんだなっていうのをなんとなくつかんで。僕が来たからには全力でバシバシやっていきたいなと思っています。僕は明日ケガして引退してもいいという気持ちできているので、それぐらいの覚悟をW杯でみんなに見せてほしいし、そういうのを伝えていきたい」
期待されてグループステージ敗退に終わった2014年大会。大会2カ月前に監督交代がありながら下馬評を覆してラウンド16に進んだ2018年大会。そしてキャプテンとして臨み、ドイツとスペインを破って世界を驚かせた2022年大会。3大会を主軸として戦った経験は伊達ではない。
「ほとんどの選手が(W杯)2回目なので、いい感覚のW杯しか見ていない。やっぱり難しかった時のW杯をしっかり理解しているかどうか。佑都もそうですけど、そういうのをちゃんと伝えていくのが大事だと思います」
吉田はW杯で勝つことの喜びも、負けることのつらさも、知っている。森保監督が期待するのも、そういう部分だろう。
前キャプテンの全身全霊の後押しを受けて、チームは「最高の景色」を求めていく。

長友とともに汗を流す吉田麻也(写真◎佐藤景)
