北中米W杯出場国と連戦を戦うイギリス遠征は極めて重要な強化機会だが、守備陣は主力の離脱が相次いでいる。だが、不測の事態にもチーム最年長の谷口彰悟には些かの動揺も見られない。『サバイバルとチームの積み上げ』。本大会に続く成果をいかにして得るか、静かな語り口の中に覚悟が宿っていた。

上写真=ディフェンス陣のみならず、チームのリーダーとしての役割も期待される谷口彰悟(写真◎青山知雄)

3バックでも4バックでも「整理しておくこと」が重要

 北中米ワールドカップ前、最後となるイギリス遠征で、日本代表はスコットランド、イングランドという強豪との連戦に臨む。だが、守備陣は冨安健洋と安藤智哉が活動直前に不参加となる不測の事態に見舞われた。これまで主軸を担ってきた板倉滉も不在の中、ディフェンスリーダーとしての役割が期待される谷口彰悟は25日の練習終了後、現在のチーム状況と自身のテーマについて自らの考えを語った。

「ディフェンスは誰と組んでも、やっぱり安定して、いいパフォーマンスをしないといけない」とした上で、「今回集まった選手できちんといい関係性を築いてやるっていうのが大事」と、現状のメンバーでの最適解を模索する姿勢を強調。今回招集されたメンバーで最年長(34歳)のセンターバックは、主力の不在という現状を極めて冷静に受け止めていた。

 この日の練習では、スローインからの展開を確認するメニューで3バックと4バックの両方をテストしたが、その役割の違いを問われると、センターバックとしての「頭の中で整理しておく」ことの重要性を説き、実戦を通じた積み上げを誓った。

 今季、所属するシント=トロイデンVVで上位争いを演じてきた自負が、その言葉ににじむ。最もこだわってきたのは「個」の強度。「そこでやっぱり潰せるのか、(相手に)行かれるのかで変わってくる」。対人局面での進化をテーマに掲げつつ、持ち味である「ディフェンスラインのコントロール、前を動かすリーダーシップ」を改めて示したいという。

 また、攻撃のセットプレーで驚異的なボール触球率を誇る点について問われると、「しっかりマークを外して、タイミングを変えれば、ゴールにつなげられるっていう自信もある」と説明し、「キッカーとの呼吸」も含め、細部にまで血を通わせる準備が大切だと話した。

 スコットランド、イングランドを相手に、谷口は守備はもちろん、攻撃面でも存在感をしっかりピッチに刻むつもりだ。ケガ人続出という逆境を力に変えるーー。その覚悟に、迷いはない。

取材◎佐藤景[現地]


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