サッカー日本代表は11月14日、愛知・豊田スタジアムでガーナ代表と対戦する。10月のブラジル戦で代表復帰を果たした谷口彰悟は、その勝利で得た自信と課題の両方を生かしながら、自らの持ち味を発揮してチームの成長を目指す。

上写真=谷口彰悟はブラジル戦の歴史的な勝利にも、反省のほうが多かった(写真◎青山知雄)

「よーいドンで走ったらたぶん…」

 谷口彰悟がおよそ1年ぶりの代表復帰戦で、歴史的な歓喜に包まれた。3-2で逆転した、10月14日のブラジル戦初勝利だ。ただ、試合後には課題のほうが多く口を突いて出てきた。

 前半に2失点したこと。関連して、押し込まれている状況からどう攻撃に転じていくかということも。

「やっぱり強い相手になると、ああやって構える時間は増えてくると思うし、そこで水を漏らさず、どうカウンターに転じていくか、というところですね」

 ブラジル戦では主導権を明け渡す格好になった前半、なかなか相手陣内にボールを運んでいくことができなかった。

「ブラジル戦の前半は構えたところからボールを奪ったあとに、なかなか逃げ道がなくて、またロストして、守備して、という時間が続いた中での失点だったので。やっぱりそうなると我慢できるものもできなくなってくる。ブロックを組みながらも、どうカウンターを打つというか、逃げ道を作り出すかという日本の課題は、チームとしても個人としても感じているので、うまく修正しながらいいゲームができたらなと思ってます」

 ブラジル戦で3バックのセンターに入った谷口は、それでもボールを自ら持ち運んで中盤に差したり裏へと配球したり、という工夫を織り込んでいた。最終ラインから攻撃に転じるのは、谷口の得意技だ。

 11月14日に待ち構えるガーナとの対戦では、相手の運動能力の高さをどう抑え込むかも注目のポイントになる。

「身体能力では正直勝てないと思うので、そういうフィジカル勝負をしないようにしないと。よーいドンで走ったらたぶん相手のほうが速いし、同じようにぶつかると相手のほうが強いと思う。だから、常に先手先手を取って、うまいことやらせないように90分間集中してやらないといけない」

 もちろん「逃げるという意味ではなくて」と釘も差しているが、相手を見て、頭をフル回転させながら予測して、先に動いて相手を封じることもまた、谷口の得意技である。

「一人ひとりの個人戦術というか、駆け引きで先手先手を取って上回っていくことができるのが日本の強みだと思うので」

 先手先手、という言葉を繰り返すのは、それだけの自信に裏打ちされている証拠でもある。攻撃の起点になること、考えて先手を打って守ること。谷口のそんな「得意技」で課題を克服して、まずはガーナを封じてみせる。


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