サッカー日本代表は10日、キリンチャレンジカップ2025でパラグアイ代表と対戦。2度リードを許す苦しい展開となったが、小川航基と上田綺世のゴールで追いつき、2−2のドローに持ち込んだ。3戦続けての無得点は免れた一方で、3戦未勝利という結果に終わった。

上写真=前半、同点ゴールを決めた小川航基(写真◎毛受亮介)

■2025年10月10日 国際親善試合(@パナスタ)
日本 2−2 パラグアイ
特典:(日)小川航基、上田綺世
   (パ)ミゲル・アルミロン、ディエゴ・ゴメス

最初の同点ゴールは小川航基

 先制したのはパラグアイだった。瀬古、渡辺、鈴木淳で組んだ3バックの背後を狙われた。相手の1トップ、サナブリアに渡辺の意識が向いた瞬間に、左サイドハーフに斜めに走り込まれてしまう。そこにボバディジャからパスが届き、GKの鈴木彩と1対1の状況を作られて、失点した(21分)。

 今回のパラグアイ戦、日本は招集メンバーのベストに近い面子を先発させていた。14日のブラジル戦を控えるため、ある程度、主軸を振り分けることもできたが、9月のアメリカ戦で0−2で敗れていたこともあり、連敗できないという考えがあったと思われる。

 先制を許した日本だったが、すぐに追いついてみせた。26分だった。左サイドの中村の仕掛けから連続攻撃を展開。ボックス手前でパスを受けた小川が振り向きざまに強烈なシュートを放った。一度は相手GKロベルト・フェルナンデスに弾かれたが、高く上がったボールはそのままゴールへと吸い込まれた。

 スコアを振り出しに戻した日本は、押し気味に試合を展開していった。ピッチの横幅を大きく使い、相手の守備陣形を広げて縦を突く。佐野が幅広い動きでボールを回収し、左の中村、右の伊東の両翼を起点にパラグアイゴールに何度も迫った。追加点を奪えなかったものの、いい形で前半を終えた。

 迎えた後半、日本は積極的な姿勢を示したが、パラグアイも堅い守備から速攻を繰り出していく。次の1点が生まれたのは、64分。ネットを揺らしたのは、アウェーのパラグアイだった。

 中央突破を許すと、右からカセレスにフリーでクロスを上げられ、ディエゴ・ゴメスにヘディングを決められてしまった。ボックス内に日本の守備者はそろっていたが、クロスが上がった瞬間に渡辺の前に入られる形となり、ヘディングシュートを浴びることになった。

 リードを奪われた日本だが、プレスがはまらず、攻撃に出ることができなかった。日本は選手交代をしながら攻撃の活性化を図ったが、奏功せず。リードして余裕を持ってボールを回すパラグアイをなかなか攻め込めなかった。

 89分には小川に代えて上田、佐野に代えて藤田を投入。攻撃に重心を傾けると、FKの流れから伊東が右クロスを供給。逆サイドまで流れてきたボールを上田が頭で押し込み、日本が土壇場で辛くも追いついた。

 日本は3試合連続の無得点を免れ、2019年以来の連敗も免れた。しかし、これで3戦未勝利。森保一監督は試合後のフラッシュインタビューでホームで勝ちきれなかったことを悔やんだ。

▼出場メンバー
・日本◎GK鈴木彩艶、DF瀬古歩夢、渡辺剛、鈴木淳之介、MF伊東純也、佐野海舟(89分:藤田譲瑠チマ)、田中碧(78分:町野修斗)、中村敬斗(66分:斉藤光毅)、堂安律(78分:相馬勇紀)、南野拓実(66分:南野拓実)、FW小川航基(89分:上田綺世)


This article is a sponsored article by
''.