上写真=関根大輝はサイドバックとセンターバックの両方でプレーできるのが魅力(写真◎青山知雄)
3バックの右でも違和感なし
ピッチに立つか立たないかでは、大きな違いがある。関根大輝はそう強く実感している。9月6日(現地時間)のメキシコ戦では60分から登場し、30分とアディショナルタイムにプレーした。
「あの中で試合にしっかり入れましたし、そういうところはいい経験にもなっていると思います。メキシコの強度は高かったですけど、その中でプレーできたのは、次のアメリカ戦にも絶対つながると思うので。それは良かったのかなと思います」
メキシコ戦では日本が優位にプレーする時間が長く、その流れの中で板倉滉に代わって3バックの右に入った。中央の渡辺剛、左の瀬古歩夢と組んだ最終ラインでそれまでの守備の連係を引き継いで、大きな破綻もなくしっかりとクリーンシートに貢献した。
「スタッド・ランスでの役割とは違いますけど、代表には去年の10月から呼んでもらって、このチームが目指すサッカーや求められてることはちゃんと理解できています。こっちに来たときにはそのサッカーにスイッチして、それを自チームでも意識している部分もあります。だから、3バックの右でも別に違和感はなく、求められていることに対して自分のプレーをできているという感じです」
フランスのクラブでの活躍で代表に呼ばれ、代表での経験をクラブに還元する好循環ができている。その中で、突き詰めたい細部もよりクリアになってきた。
「やっぱりビルドアップの部分で、もっと縦パスを入れたり、攻撃面での貢献は滉くんやほかの選手に比べるとまだ足りないところだなと思っています。そこは少しでも良いものにしていけたらいいかなと」
187センチと大型で、サイドバックとセンターバックでプレーできるポテンシャルは、来年のワールドカップ本大会を見据えても大きな武器になる。アメリカ戦ではこれまで組んだことのないメンバーと堅陣を築くことになりそうだ。
「連係面でどうしても試合中に不具合やエラーは起きてしまうかもしれない。なるべく少なくするためには、やっぱり声をかけることが大事だと思いますし、とにかくいろんな声を出すことを大切にやっていきたいなと思います」
正しく守りきることで、その声が鋭く的確だと証明してみせる。
