上写真=大迫敬介が広島のチームメートでもある決勝ゴールのジャーメイン良と握手。鋭いシュートストップが日本を救った(写真◎Getty Images)
■2025年7月15日 E-1選手権(@龍仁)
韓国 0-1 日本
得点:(日)ジャーメイン良
「個人的にもいろんな思いがあって」
「どこかで1本、相手に決定機が来るとは思っていたので、常にそういった準備の中で落ち着いて対応できたと思います」
GK大迫敬介がさすがのビッグセーブだ。
84分、クリアボールをつながれてイ・ホジェが豪快にジャンピングボレーで襲いかかってきた。その瞬間、大迫は左に飛んで、左手一本でセーブ。シュートが強烈だったから肝を冷やしたが、大迫の滑らかな身のこなしで難なく防いでみせた。
「相手も競り合いが強い選手を放り込んできて、セカンドボールの勝負だったんですけど、みんながバトルで球際を何度か勝ち取っていたので、あまり僕のところに飛んでくるシーンもなかったです。だから、チーム全員で戦った勝利だと思います」
77分に植田直通を投入し、日本は右から望月ヘンリー海輝、安藤智哉、荒木隼人、植田、古賀太陽で5バックを組んだ。192センチ、190センチ、186センチ、186センチ、183センチの壁である。韓国のお家芸とも言えるハイボール攻撃を、何度も何度も跳ね返した。
「ペナルティーエリアの中でどこにこぼれてくるのかは常に予測しながらでしたけど、なかなか自分が出られるようなルーズボールが飛んできませんでした。どこにこぼれてもしっかりと自分が反応できるような体勢だったり、準備をし続けた結果だと思います」
90+6分、日本の右サイドからまたもやハイパント攻撃を浴びたのだが、大迫は何の迷いもなく足を前に運んでジャンプして、しっかりと両手でキャッチした。試合終了間際のピンチを涼しい顔で断ち切る冷静さ!
それでも、ビッグセーブの場面では吠えた。
「個人的にもいろんな思いがあって今日のゲームになったので。もっともっと改善しないといけないプレーは多かったですけど、何よりも結果を出したいという思いがそういったものになりました」
鈴木彩艶とのポジション争いはハイレベルだが、この大会ではまだ代表出場のなかった早川友基とピサノアレクサンドレ幸冬堀尾を引っ張っていく立場だった。
「ワールドカップまでも(時間が)少ない中で、個人的には出場機会が少なくて、チャンスを与えられたときに自分のパフォーマンスや結果を出したい気持ちがありました。僕はきょうに懸けていたと思います」
韓国を完封して最優秀GKにも選ばれたのは栄誉だが、目指すところはまだまだ高いところにある。
