上写真=サウジアラビアの分厚い守備の前に日本は90分間沈黙した(写真◎高野徹)
■2025年3月25日 アジア最終予選第8節(観衆58,003人/@埼スタ)
日本 0−0 サウジアラビア

5−4−1を崩しきれず
前節のバーレーン戦でW杯出場権を獲得した日本は、先発を6人入れ替えてサウジアラビア戦に臨んだ。負傷によりFW上田綺世、MF守田英正がチームを離脱。体調不良で前日練習を回避した三笘薫がベンチ外となり、前節右CBでプレーした瀬古歩夢、右WBの堂安律、左シャドーの南野拓実はベンチスタートとなった。
前述の選手たちに代わって先発したのが右CBの高井幸大、左ボランチの田中碧、右WBの菅原由勢、左WBの中村敬斗、左シャドーの鎌田大地、そして1トップの前田大然の6人だ。
前半は久保と鎌田を中心にリズムをつかもうと努めたが、ゴールネットを揺らすことはできず、5−4−1で構えてカウンターを狙うサウジアラビアを攻めあぐねた。前田が敵陣でボールを奪ってそのままゴールを目指すシーンもあったものの、シュートに持ち込めず、前半は0−0で終えた。
後半もボックス付近までは迫るものの、決定的な場面を作ることができないまま15分は経過。日本は62分に2枚替えを実施。久保に代えて堂安、菅原に代えて伊東をピッチに送り、スコアを動かしにかかった。
右WBと右シャドーにフレッシュな選手が投入されたことで交代直後は右サイド深く進入したが、5人が並ぶサウジの最終ラインを破ることは難しく、アタッキングサードにボールを運んでも攻めはすぐにスローダウンさせられた。
73分、日本はさらに2枚を替える。前田に代わって古橋、遠藤に代わって旗手を投入。鎌田がシャドーからボランチに下がり、旗手はシャドーに入った。
幅と深さを使おうと、サイドを大きく変えるパスや背後へのボールを使って攻め筋を探るが、それでもゴールは遠いまま。82分に鎌田のスルーパスに反応した伊東が左足で狙ったが、シュートはGKに阻まれ、枠上へ外れた。
83分には鎌田と南野が交代。それに伴い、旗手がボランチに下がって南野が左シャドーに入った。直後の86分には旗手の裏へのパスから南野はヘディングシュート。オフサイドと判定されたが、日本はボールを積極的に動かしてゴールを目指した。
しかし、ネットは揺らせないまま、試合終了。守備に軸足を置く相手を最後まで崩しきれず、スコアレスドローで最終予選第8節を終えた。