上写真=ボール回しで笑顔を見せる関根大輝(写真◎サッカーマガジン)
1対1によりこだわるようになりました
今年1月、関根大輝は柏レイソルからフランスのスタッド・ランスに移籍した。最初の3試合は途中出場だったが、2月21日のレンヌ戦以降は先発フル出場。充実の日々を過ごしている。
「フランスに行って早いタイミングで試合に絡むことができた。レベル高い選手と日々マッチアップして、日本では経験できなかったことを毎日のように経験できているので、すごくいいと思います。
(リーグアンは相手の)能力が違う。間合い、1対1によりこだわるようになりました。でも、そういうところでやれる自信もここ数試合でつかめています」
試合はもちろん、日々の練習から成長できる環境がある。それこそが関根が求めていたものだった。海外初挑戦ながら同チームには伊東純也と中村敬斗がいて、大きなサポートを受けて、スムーズになじむことができたという。関根は感謝を口にした。
「生活面も環境面もすぐになじむことができました。ぜんぜん不自由ないというか、特に変わりなく生活できているので、いま試合に出られている要因の一つかなと思います。
(伊東選手は)マンションが同じで、いま僕は車がないので、毎回送り迎えしてもらっていますし、そういうところでもすごく助けてもらっています。一緒にゲームをしたり私生活でも助けてもらっているので、すごくありがたいです。敬斗くんもそうですけど、オフの日もコミュニケーションは取っています。一緒にいる時間が多いのですごく助かっています。(何のゲーム?)switchをやっていて、大乱闘スマッシュブラザーズですかね(笑)」
生活面だけではなく、伊東と中村とはピッチ上でも良好な関係を築いている。
「(チームでは)自分のポジショニングには、内に入るなど自由を与えてもらっています。純也くんの動きを見ながら純也くんがやりやすいように意識している。連係面については練習からすごくコミュニケーションを取ってやれているのでやりやすいですね。
チームでも3人で関わってゴールまでいくことがありました。それは代表でもつなげられそうですし、純也くんとは縦関係を組むことがあると思うので、ランスで出しているものを代表でも出せたらと思います」
所属クラブで築いた濃密な関係は当然ながら代表でも生きる。スタッド・ランス・トリオの躍動を3月シリーズで見られるかもしれない。
この日の練習には関根が昨年まで所属していた柏レイソルの前監督、井原正巳さんが訪れていた。関根は「『向こうで頑張っているな』みたいな話をしました。ここまで育ててくれたというか、去年1年間はずっとレイソルで使ってくれて、自分がいまフランスに挑戦できているのも、ここにいられるのも、井原さんのおかげだと思うので、そういう方に会えてもう一度頑張ろうという気持ちになれた。とてもいい時間でした」と感謝の思いと、決意を新たにしたと恩師との邂逅について説明した。
昨年10月、11月と代表に追加招集されたが、出場機会はなかった。右サイドバック、右ウイングバック、センターバックと複数のポジションをこなせるのは関根の強み。
「もっと力を付けるためにフランスに挑戦しました。その中で日々、日本では感じたことのないようなことを経験させてもらっている。パリやモナコのような相手と試合をさせてもらってもっと上がいると肌で感じて分かった。その中で課題もいっぱい見つかっているので、そういう部分を克服しながらバーレーン戦もサウジアラビア戦もやっていきたい」
今シリーズでは『代表招集3度目』の正直を狙いたいところ。初キャップを刻む機会が訪れる可能性は大きいとみる。