上写真＝田中碧が開始2分に決めて、これが決勝ゴール！（写真◎JMPA兼村竜介）
■2024年３月21日 北中米Ｗ杯アジア2次予選（観衆59,354人/＠国立）
日本 １−０ 北朝鮮
得点：（日）田中碧
アグレッシブにスタートした日本
難しい試合の立ち上がりを制して日本が流れを引き寄せた。コンパクトな陣形でスペースを消す北朝鮮に対し、日本はＤＦとＭＦのライン間に南野、守田、堂安が入り込んでボールを引き出していく。ボールホルダーを追い越す動きも見られ、躍動感あふれる連続攻撃を仕掛けていった。
その積極性が早々の得点を生む。左サイドから送られたクロスを堂安が折り返し、南野がシュート。これは相手に阻まれたが、こぼれ球をゴールラインギリギリから堂安が折り返す。そこに走り込んだ田中がシュートを突き刺し、日本が先制に成功した。
その後は両チームともにネットを揺らせず、後半に突入。選手を２人交代させた北朝鮮がスタート直後から圧力を強め、日本はピンチを迎えることになる。47分にはロングボールから抜け出されてハン・グァンソンに左足シュートを打たれた。左ポストに救われたが、こぼれ球を叩き込まれてしまう。オフサイドと判定され、失点は免れたものの、ここからしばらく日本は劣勢となった。
58分に守田に代えて遠藤を投入。さらに74分には南野を浅野、堂安を谷口、菅原を橋岡に代え、日本は板倉、谷口、町田の３バックに変更。アウトサイドは右に橋岡、左に伊藤が入り、５人で幅を埋めて北朝鮮の勢いを吸収しようと試みた。
フォーメーション変更で守備を安定させた日本は、81分に上田を小川に代えて２点目を取りにいく。北朝鮮もDFのキム・ポムヒョクをFC岐阜でプレーするFWのムン・インジュに代えて同点を目指した。
だが、最後まで次の１点は生まれず。日本は田中が挙げたゴールを守りきる形で勝利をつかみ取った。
２点目が奪えなかったことは反省材料と言える一方で劣勢時に交代策とフォーメーション変更で勝ち切ったことはポジティブな面と言えるかもしれない。多くの選手が狙っていた通り、ホームで大勝して２戦目に向けてアドバンテージを得ることはできなかったがーー。
