日本代表の森保一監督が2日、イラン戦の前日会見に登壇し、質問に答える形で伊東純也について言及。また「疑惑ということで彼を過剰に追い込むことは控えていただきたい」とメディアに対して要望し、少しでも早くトップパフォーマンスができるように「見守っていきたい」と話した。

上写真=森保監督はイラン戦の前日会見で伊東純也について語った(写真◎Getty Images)

誰かに頼ったチーム作りはしていない

 3日のイラン戦に向けた公式会見(前日会見)に登壇した森保一監督は、メディアに質問に答える形で、当日2日にチームから離脱することになった伊東純也について言及した。

「できれば伊東選手、純也とはこの大会を最後まで戦い、みんなで優勝を目指して戦いたい気持ちは持っておりました。その中で協議をした中で、本人の意思もあり離脱という判断をJFAがしたところ、同意して明日の試合に彼は我々とともに戦わず離脱ということになりました。チームの影響ですけど、もちろんこれまでの勝利、戦いに貢献してくれた選手なので痛く残念な思いはありますが、まずは本人の心身の健康を大切に思いたい」

 伊東の離脱は当然ながら痛い。ただでさえタイトな日程の中、決勝まで勝ち上がっていくには選手層が厚いに越したことはないだろう。まして伊東は主力中の主力だ。だが、森保監督は伊東本人の心身の状態をおもんばかったうえで「チームの影響として、誰かがいなくなったから機能しないというチームづくりはしていないですし、残った素晴らしい選手たちがいますので、明日イラン戦に臨める選手たちが思い切って戦えることについてはまったく心配しておりません」とチームへの影響は否定した。

 また、伊東の現在の状態についても説明した。

「伊東純也の件は本人と話をしております。健康ということに関しては話はできている状態ですけど、サッカーをハイインテンシティーの中で戦っていくメンタルの状態ではないかと思っております。そこに関しては最大限にサポートしていきたいと思いますし、彼が少しでも早くトップトップのパフォーマンスができるように見守っていきたい」

 そう言ったあと、指揮官はメディアに向けてこう付け加えた。

「そして、伊東純也選手に関してメディアの皆さんにお願いですが、疑惑ということで彼を過剰に追い込むことは控えていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 彼はアジアでも素晴らしい選手で、今回プレーできないのはアジアのサッカーの発展にも響くことだと思いますし、アジアのサッカーを見てくださる方々、明日の日本対イランという素晴らしい戦いの中で世界のトップ基準で戦える選手がいなくなることは非常に残念に思いますし、彼がまたアジアの選手として世界で戦えるプレーを見せてくれることを一緒に応援していただければと思います」

 報道が過熱していることに苦言を呈した森保監督。サッカー選手としての伊東の今後を考え、「応援していただければ」とも話した。

 日本は明日3日、強豪イランとの準々決勝に臨む。伊東離脱の影響なく、動揺なく戦えるどうか、注目される。

取材◎佐藤景(現地)


This article is a sponsored article by
''.