日本代表のGK鈴木彩艶が22日、練習を終えて取材に応じた。ここ2試合で4失点していることもあり、GKである鈴木に対する風当たりは強いが、本人は批判の声を受け止めて次戦に進む決意を示した。

上写真=初戦、第2戦と先発している鈴木彩艶(写真◎Getty Images)

高いレベルが求められるのはわかっています

「日本代表のキーパーである以上、失点、敗戦というところで高いレベルが求められるのは自分としてはわかっています。そこは受け入れながらも、次につなげられれば、問題ないと思っていますし、失点して、今、あの失点がどうこうできる問題ではないので、次の試合に生かさなければいけないというふうに思っています。
 たくさんの声があるというのは、自分自身も知っています。ただその中でも差別的な発言というのは控えていただきたいなというふうに思います」

 初戦のベトナム戦でセットプレーから2失点、続くイラク戦でサイドのクロスから2失点を喫した。チームの問題であるにせよ、2試合で4失点した事実を踏まえ、鈴木に対して批判の声があがった。

 鈴木に直接、SNSを通じて差別的な言葉を浴びせてくるケースもあったという。

「自分としては、そこ(差別発言)に負けるつもりはないですし、結果で見返してやろうかなという気持ちですね」

 差別発言は言語道断だが、批判は受け止め、次戦以降のプレーで自身の価値を証明していくと話した。

「1失点目はファーに相手選手が見えていたので、出ないという選択肢はまずないなという判断と、そこで出た中で体の向きというところの細かい部分は、もうちょっと改善できる点があったと思います。弾く判断も自分としては悪くないと思っています。どこに弾くかというのは、修正しないといけないところですけど、そこで学びが出たので、次に生かせればと思います」

 映像を見返して問題点を改めて検証した。そして答えはすでに得た。

「ゲームの中を振り返っても、できた部分、できなかった部分ははっきりしていますし、失点シーンだったら細かいところですけど、そこを修正することが大事だと思います。ただたとえ自分のミスから失点したとしても、今までやってきたことは、別になくなるわけではない。そこと継続しながらも少しの修正を加えて、もっと、もっと良くしていきたいなと思います」

 次戦、インドネシアとの試合もしっかりイメージしている。

「つなぎながらもロングボール、前回(=イラク)の戦いのようなところが起点になるので、前回の修正、セカンドボールの回収であったり、ラインの押し上げというところを修正して、次のゲームに向かっていきたい」

 初めてのアジアカップを戦う21歳の守護神。向かい風にも歩みを止めず、顔を上げて進んでいく。

取材◎佐藤景


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