上写真=アジア勢との対戦に向けて準備を進める上田綺世(写真は11月シリーズ/撮影◎毛受亮介)
帰国後は別メニュー調整
28日に始まった元日のタイ代表戦に向けた合宿では、初日は体調不良でホテルで静養、翌日から2日間は別メニューで調整を続けている。タイ戦はアジアカップに向けたメンバーの絞り込みという側面もあるが、上田は代表チームですでに実績を積み上げている。ここで無理に出場する必要はないかもしれない。
練習3日目、室内でのトレーニングとランニングを行った上田が取材に応じた。
「トレーニングパートナーとして行かせてもらった印象が強いですね。大会というよりも、そこで肌でトップレベルの選手とプレーしていろいろ感じました」
2019年のアジアカップ直前、上田は国内合宿にトレーニングパートナーとして参加した。当時、法政大に所属していた上田のほか、三笘薫(筑波大)、旗手怜央(順天堂大)、伊藤洋輝(磐田)、菅原由勢(Uー18名古屋)、小林友希(U-18神戸)という東京五輪世代の面々が名を連ねていた。
あれから4年が経て、代表の主軸を担う選手へと成長を遂げた。今回選ばれれば(元日にメンバー発表)、自身の成長を示すことにもなるだろう。
「この間の(W杯アジア)2次予選のような戦いも多少予想されると思う。より早い先制点だったり、個での打開がキーになる」
11月に始まった2次予選では、ミャンマー戦でハットトリックを達成。シリア戦でも2ゴールを決め、守備を固める相手のゴールをこじ開けた。アジアカップでもその役割が期待される。
所属するフェイエノールトでポジションを争いを続ける中、決勝進出すれば1ヵ月以上、クラブを離れることになる。だが、上田は「国を代表して戦えるのは、自分にとってもキャリアとしてもすごい幸せなことですし、そこで挑戦できることの価値っていうのはすごい大きなものがあると思う。(日本代表として)一緒に戦えるっていうのは僕としてはすごいうれしい」と、代表活動に集中するつもりだ。
チームとして狙うのは当然、2011年大会以来となる5度目の優勝だ。上田の得点力は、目標達成に欠かせない。