日本代表は16日、アジア2次予選・初戦のミャンマー戦に臨み、快勝した。ケガ人が続出した中でもチームはしっかり戦い、上田綺世がハットトリックを達成するなど攻撃陣が爆発。5−0で快勝した。

上写真=重要なアジア2次予選の初戦でハットトリックを達成し、勝利に大きく貢献した上田綺世(写真◎毛受亮介)

■2023年11月16日 北中米W杯・アジア2次予選(@パナスタ/観衆34,484人)
日本 5−0 ミャンマー
得点:(日)上田綺世3、鎌田大地、堂安律

最後まで隙なく攻め続ける

 ケガ人が続出し、想定とは異なるメンバー編成を余儀なくされた日本が、どんなメンバーでアジア2次予選の初戦を戦うのか注目されていた。

 フォーメーションは4−3−3(4−1−4−1)。GKは大迫、DFは右から毎熊、谷口、町田、中山。MFはアンカーを田中が務め、右インサイドハーフに鎌田、左インサイドハーフの南野。3トップは右から堂安、上田、相馬の構成で試合に臨んだ。

 アジア2次予選で登録できる人数は23人で、日本の招集メンバーは24人。この日の試合では冨安健洋がメンバー外となった。

 戦前の予想通り、ミャンマーはゴール前を固めてきた。5バックとその前に4人のMFが並び、5−4のブロックを組む。戦前、「開始15分間を無失点で耐えたい」とミャンマーのミヒャエル・ファイヒテンバイナー監督は話していたが、その目論見は外れる。日本は11分にネットを揺らした。決めたのは、上田だ。

 南野がミャンマーの最終ラインを越えるようにふわりと浮かせたボールを送ると、上田が素早くライン裏に飛び出し、頭を合わせた。

 2点目も引いて守る相手から、お手本のようなプレーでゴールを奪った。敵陣深くボールを運んで相手最終ラインを下げさせると、バイタルエリアにスペースを作り出し、鎌田が左足でミドルシュートを叩き込んだ。

 時には最終ラインを7人で形成し、分厚く守るミャンマーの守備陣相手に得点を重ねていく。左右にボールを動かし、ロストすれば即時奪回を狙う。そしてゴール後も休むことなく追加点を目指してプレーした。前回の2次予選でも大量得点で勝利を重ねたが、当時、森保監督は全力で勝ち切ることがチームを勢いに乗せ、チーム力を向上させると繰り返していた。

 今回もその姿勢をしっかり引き継いでいたと言っていい。3分と表示された前半のアディショナルタイムには、やや内側にポジションをとった堂安が右のポケットにスルーパスを送り、上田が反応。中央から右斜めに走り込むと、右足を振り抜き、3点目を奪った。

 後半開始からは追加招集した渡辺、佐野を投入。渡辺は谷口に代わって右CBに入り、佐野は鎌田に代わってピッチに入りアンカーを務め、田中が右インサイドハーフに移動した。

 日本の4点目は、スムーズな連動から生まれた。50分、谷口の縦パスを南野が受けてボックス内の上田へ。上田はタイミングよく走り込み、GKの位置をしっかり見てボールを流し込んでハットトリックを達成した。

 67分には南野と上田に代わって細谷、守田をピッチに送り出す。守田がアンカーでバランスを取る役割を担い、佐野はやや前に出る。佐野は上田が務めていた1トップに入ってゴールを目指した。

 81分には大迫に代わって前川を投入。GKはアクシデントで代わるケースはあっても、1試合を通してプレーするのが普通だが、大量リードを奪ったことで、前川をデビューさせ、経験を積ませる選択を取った。

 86分には守田から送られた浮き球のパスに走り込んだ堂安が5点目をスコア。かつてプレーしたガンバ大阪のホームスタジアムで得点したいと話していたが、その目標をきっちり達成した。

 試合はそのまま5−0で終了。日本は隙を一切見せず、最後まで攻め続けて北中米W杯へ向けた第一歩を力強く踏み出した。

▼出場メンバー
・日本代表◎GK大迫敬介(前川黛也)、DF毎熊晟矢、谷口彰悟(46分:渡辺剛)、町田浩樹、中山雄太、MF鎌田大地(46分:佐野海舟)、田中青、南野拓実(67分:細谷真大)、堂安律、相馬勇紀、FW上田綺世(67分:守田英正)


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