上写真＝代表初ゴールを決めて久保建英の祝福を受ける。伊藤敦樹が大胆にアピールだ（写真◎Getty Images）
■2023年9月12日 国際親善試合（@セゲカ・アレーナ）
日本 4-2 トルコ
得点：（日）伊藤敦樹、中村敬斗2、伊東純也
（ト）オザン・カバク、ベルトゥー・ユルドゥルム
「持ち味を出そうと思いきりやった」
ネットを突き破らんばかりのパワーショットがゴール右上に突き刺さると、伊藤敦樹は右手でガッツポーズして吠えた。日本代表初ゴールだ。
「あのシーンは（堂安）律といい形でワンツーできて、逆足でしたけど、力むことなくいいコースに飛んでくれてよかった」
15分、一度右サイド裏のニアゾーンに抜けようとしてボールが出てこなかったが、外から回り込みながら戻ると、足元に堂安からボールが預けられる。キックフェイントから中に持ち出し、堂安をポストに使ってワンツー、さらに右足で中に一つ運ぶと、ペナルティーエリアの少し手前から左足を気持ちよく振った。
身長185センチは、今回のボランチのメンバーの中で最長身。長いストライドを生かした前への推進力には定評があって、この左足ショットはそんなダイナミズムを象徴していた。
この迫力は、チームの2点目にも生きた。28分、相手陣内でクリアされかけた瞬間、伊藤敦が迷いなく奪いに出て激しく止めたボールが久保に渡ってシュート、こぼれ球を中村敬斗が押し込んでいる。
「攻撃や守備のところで自分の持ち味を出そうと思い切りやった中で、ボールを扱う部分でまだまだな部分もありましたし、手応えを感じた部分もありました。この試合をしっかり成長につなげていきたい」
74分に遠藤航に代わってピッチをあとにしたが、「これからの自分のキャリアにとっても日本代表のこれからの活動にとっても大事な一日になると思っているので、自分らしさを表現して積極的に挑戦していきたい」と意欲を示して臨んだ時間は充実していた。
遠藤、田中、守田英正ら層が厚いポジションだが、そこに挑むための大胆不敵さは十分に表現できたはずだ。
