上写真＝三笘薫が代表7ゴール目を記録。「シュートを打つことに意味がある」（写真◎毛受亮介）
■2023年6月20日 キリンチャレンジカップ2023（@パナスタ/観衆35,001人）
日本 4-1 ペルー
得点：（日）伊藤洋輝、三笘薫、伊東純也、前田大然
（ペ）クリストフェル・ゴンサレス
「迷いなく打ちました」
その足にボールが入れば、それだけでどよめきが起こる。やはり、三笘薫こそ、いまをときめく日本のスターだ。
この日も先発した背番号7は、球際の激しいペルーのアタックもなんのその。涼しい顔でひらりひらりと舞うようにかわしていくと、そのたびに拍手喝采が沸き起こる。そして37分、歓声が最高潮を迎えた。
「ちょっとミスキックのところもありましたけど、シュートを打つことに意味があるかなと思います」
照れ笑いで振り返ったのは、右足で決めたチーム2点目のシーン。右サイドからつないでいって左サイドで受けると、得意のカットインから右足を振った。ボールは相手の足に当たってコースが変わり、GKの逆を突く形でゴール左に飛び込んだために、このシュートを「ミスキック」と表現したわけだ。
「うまく右で作って、左サイドに広大なスペースがありましたし、1対1だったので、迷いなく打ちました」
自らのシュートだけではなく、そこに至るまでの完璧さを称えた。GK中村航輔から始まって、板倉滉が近くで受け、右の菅原由勢に渡すと、伊東純也とのワンツーで菅原が右を抜け出し、一度中央へ。鎌田大地がすかさず左の三笘に振って、中央で受けようとした古橋亨梧をダミーに使いながらカットインしてフィニッシュ。自陣のゴール前から相手に一度も触られないままつないで、ゴールを割るまでわずか19秒という速攻を完成させてみせた。
3-0となる伊東のゴールもアシストだ。63分に自陣で奪った遠藤航がすかさず前線へ、前田大然がつぶれたところを拾った鎌田が左へ展開すると、またも三笘に広大なスペースが。今度は中央に入ってきた伊東へ相手の股を抜いてていねいなラストパスを送ると、伊東が落ち着いて左足で流し込んだ。
「いい内容で勝てたと思いますし、シーズンオフに休憩してから、また代表で頑張りたいと思います」
ブライトンの一員としてイングランドのプレミアリーグに初挑戦し、カタール・ワールドカップで大活躍、大会終了後にイングランドで大ブレイクし、そんな勢いをそのままぶつけたペルー戦の90分。シーズンラストマッチで見せた威風堂々ぶりが、来シーズン、どれだけ大きくなっていくのか、ますます楽しみだ。
