上写真=エルサルバドル戦で随所に持ち味を発揮した旗手怜央(写真◎毛受亮介)
結果が出せなかったことはすごく悔しい
ゴールやアシストという目に見える結果は残せなかったものの、久々の代表ゲームで旗手は確かな存在感を発揮した。
「やっぱりここで自分の良さを出せないのであれば、もういる意味はないなと思っていたので、そういった意味ではゴールやアシストはないですけど、ただ自分のよさっていうのは出せたのかなと思います」
アンカーの守田、右インサイドハーフの堂安律とのバランスを見つつ、前線への走り込みや巧みに立ち位置を変えてボールを引き出すプレーは、ボールを循環させ、相手ゴールへのルートを開くことにつながっていた。
この日はチームが4−1−4−1を採用し、所属するセルティックでもやっているポジションでプレーできたことも大きかった。アジア最終予選時とは異なり、中盤中央の逆三角形をより攻撃色の濃いメンバーで構成するなら、周囲との関係性を考えても旗手は際立った存在感を示すことができる。そのことを証明する90分になった。
フル出場する中で体力的に厳しい時間帯もあったと振り返ったが、「そこで切らしちゃったら自分の良さがなくなっちゃうので、そこでもう1回、走る走るっていうイメージはあった」と奮い立たせて走り切った。その強い思いはプレーから伝わってきた。
「今日も日頃やってたことがしっかりできたんで、そこはやっぱり自分的には選んでもらってまた試合に出してもらって、できてよかったなと思いますけど、やっぱり結果が出せなかったのはすごく悔しい」
求めるのはさらなる高み。カタール・ワールドカップのメンバーに選ばれず、悔しい思いもあったというが、「自分にベクトルを向けてできたのがよかったなと思います」と、しっかり成長の糧にした。所属チームで充実したシーズンを過ごし、代表に復帰した旗手。この日の試合を境に、これからは代表チームでも充実の日々を過ごすべく前進していく。