上写真=19日、トレーニングで体をほぐす鎌田大地(写真◎JMPA福地和男)
知っていることが生きてくる
前日、ドイツの公開練習後に日本戦について聞かれた世界ナンバーワンGKと称されるマヌエル・ノイアーは、警戒すべき選手として鎌田大地の名前を挙げた。そのことについて質問された鎌田が、「特にないと思いますけど。それこそマンツーマンで付かれたりするなら話も変わってくると思いますけど」と受け流し、「11人いたら誰かしら警戒されると思うし、そういう質問なので、彼らも誰かしら言わないとダメだし(笑)」と気に留めなかった。
ドイツのフランクフルトで実績を残し、初戦で対戦するドイツ代表のメンバーについては、ほぼ『ピッチ上』で知っているという。未知ではない相手を前にして発する言葉の一つひとつには、確かな自信が宿る。「見慣れている選手もいる。身近でやり合ったり、知っていたりするということがドイツ戦でも生きてくるのかなとは思います」。
初戦で勝ち点を取れなければ、グループステージ突破に向けてプレッシャーがかかり、2戦目以降の試合がより難しくなるのは道理だ。だからこそ、「勝ち点がほしい」と鎌田は言う。しかもできれば、勝ち点3を。
「よく言っていますけど、自分たちは日本人の価値をこの大会で高めないとダメだと思っています。やっぱり優勝候補のチームだったり、いいチームに勝つことによって、世界からの自分たちの見られ方を一気に変えられると思う。そういう部分でもドイツに勝てたら変わると思うので、勝ち点3も必要だし、価値を高める上でも大事だと思います」
ドイツ戦まであと3日。鎌田は「日本人の価値を高める」という強い思いを胸に戦いに臨む。
取材◎佐藤 景