上写真=パラグアイ戦とブラジル戦では出場機会がなかった上田。ガーナ戦の起用法はどうなるか(写真◎山口高明)
過去2試合は「出るに至らなかった」
今回の活動で4試合を消化する日本代表は、6月2日にパラグアイと対戦して4-1で勝ち、6日のブラジル戦は0-1で敗戦。上田は2試合ともベンチ入りしたものの、出場機会なしに終わっている。
ブラジル戦は、ドイツとスペインと対戦するカタールW杯のグループステージに向け、世界トップレベルを体感する貴重な機会となった。「中に入っていないので強度の部分は分かりませんが、相当の強度とレベルだったと思う」とベンチから見た印象を語った上田は、「強豪の優勝候補と言われる国と戦うとなると、メンバー全員の力が必要になると思う。そういった意味では総力戦。本戦に可能性を見せられたのではないか」とチームの出来を振り返っている。
鹿島アントラーズでは明治安田生命J1リーグで中断までに16試合10得点、得点ランク首位に立っている。それでも出場機会がない状況だが、「代表なので、勝つために必要だと思う選手が出るのが当たり前。そこに至らなかっただけかなと思う」と自身の状況を冷静に見つめる。
今回の活動は、キャプテンのDF吉田麻也がパラグアイ戦の前に「選手間の競争という意味でも、ここが最後のアピールの場になるんじゃないかと思う」と語っていたように、カタールW杯のメンバー争いに大きな影響があるとみられている。10日にガーナ、14日にチリまたはチュニジアと対戦する残り2試合も重要な意味を持つだろう。
だが上田は「自分はメンバー争いという感覚はない」ときっぱり。重要なのは「目の前の試合に勝つこと、自分に与えられたチャンスの中でチームのために貢献すること」だとし、「いつチャンスをもらえても良いパフォーマンスができる準備を、常に意識している」と強調した。
それゆえに、ガーナ戦に向けた意気込みもシンプルだ。「まずは良い準備をすること。チャンスをもらえたら100パーセント発揮したい。自分の特徴を出す準備をしていきたい」と語り、自分ができることに集中する考えを示した。