日本代表の原口元気は13日、オマーン戦を前にオンライン取材に応じた。ベトナム戦は88分からの出場だったが、次戦のオマーン戦は守田英正が出場停止であり、先発出場に意欲を燃やす。勝利をつかむとともに代表における自身の立場を変えたいと力強く語った。

上写真=13日、オンラインで取材に応じた原口元気(写真◎スクリーンショット)

4-3-3をやるならチャンス

 チャンス到来ーー。原口にとってオマーン戦はチーム内の序列を変える機会になるかもしれない。そう、本人はとらえていた。チームの勝利を求めるのは当たり前だが、その上で自身の持ち味を発揮し、立場を変えられる『要素』がそろったとも感じている。

 一つにはチームが4-3-3を採用したことがある。かつては原口もサイドでプレーしていたが、現在所属するウニオン・ベルリンでインサイドハーフを務めており、代表でのサイド起用に難しさを感じていた。前節のベトナム戦では守田英正に代わって88分にピッチに入り、インサイドハーフとしてプレー。時間こそ短かったが、守田が累積警告によりオマーン戦に出られないことを考えれば、オマーン戦の試運転だったとの見方もできる。原口のインサイドハーフ起用の可能性は十分あるだろう。つまりは、クラブでのプレーをそのまま代表に持ち込む機会になるかもしれない。

「もし4-3-3でやるんだとしたら、すごくチャンスだと思います。中盤3枚みたいな形は、ウニオン・ベルリンでもプレーしているので、僕自身、一番ポジション的にはフィットする場所だと思う。そもそもどっちでやるか分からないですが、僕としてはやりやすさもあるし、イメージもしやすい。いま自分の特長が出るポジションはそこだと思っているので、チャンスだと正直、思っています」

 オーストラリア戦も前節のベトナム戦も、ボランチの選手3人で中盤を構成した。ビルドアップは安定したものの、チャンスの数が劇的に増えたかと言えばそうではない。決定機を増やすには、インサイドハーフと前線との連係が欠かせない。ウニオン・ベルリンでは「時間帯によってはトップ下に入ってプレーしたりもするので、そのあたりの使い分けは、(自分の)特徴になると思います。それを代表でも出せたら面白いかなと」。ビルドアップは人数をかければスムーズになる一方、そこだけに注力して前線を孤立させ、ゴール前の迫力を欠いては本末転倒。そのバランスをどう取るかが重要だと原口は指摘する。もちろん、つなぎを放棄するということではない。実際、ウニオン・ベルリンでも組み立てに関わり、攻撃をデザインしている。その上で、ゴールを生むプレーを実践したいという。

 もう一つ、次戦がオマーン戦であることも原口のモチベーションを高めている要素だ。最終予選の初戦で対戦した際は左サイドハーフとして先発したが、前半だけで退いた。チームも0-1で敗戦。悔しさだけが残る結果になった。その後の4試合、原口に先発の機会はない。「(前回のオマーン戦は)前半だけで代えられて、だから色んな要素的に、僕がモチベーションが上がるものがそろっているなと。個人的に悔しさがすごく大きなパワーになるというのは、理解しています」。ポジション的にも、シチュエーション的にも、次節のオマーン戦は自分自身を奮い立たせる機会になるということだ。

「自分のことは自分が一番分かっています。いま個人的にすごく良い状態。コンディション的にも気持ち的にも。すごくワクワクしています。サッカー人生で、キーポイントになる試合があるんです。そういう試合をまたやりたい。(これまでも)人生が変わるというか、サッカー人生でポイントになる試合が多々あったんですけど、日本代表でもそういう試合を久しぶりにやりたいなと。出られれば、ポジションを奪っていくようなパフォーマンスを出す試合を久しぶりにやりたい。個人的には状態がいいので、そういうチャンスかなと思っています」

 今予選2度目のオマーン戦を、サッカー人生におけるキーゲームにできるかーー。原口は、舞台に上がる準備を整えている。


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