上写真=3月の韓国戦も「負けられない戦い」だった。別の意味で負けられないU-24日本代表戦で、浅野はゴールなるか(写真◎小山真司)
広島の後輩・大迫との対決も?
「楽しみです。日本の皆さんも(テレビで)放映されるということで、楽しみにされているんじゃないかと感じます」
6月3日のジャマイカ代表との試合が中止となり、代わりにセッティングされたU-24日本代表との対戦を、浅野は前向きに捉えていた。ただ一方で「僕らとしては絶対に負けられない。一つの試合として、絶対に勝ちにいく。A代表として、どんな試合でも勝ちにいくことは変わらない」と語るように、勝利を譲るつもりはない。
現在のU-24日本代表は、もともとA代表にも選ばれている選手が多く、さらに東京五輪に向けてオーバーエイジのDF吉田麻也、DF酒井宏樹、MF遠藤航の3人が加わっている。それでも、年齢制限のないA代表が勝って当然と捉える人も多いだろう。
浅野も「そんなことは考えていないですが、万が一負けたときのことを考えると、いろいろ言われるだろうと思う。そういうプレッシャーは感じる」と率直に語る。そんな中で強調したのは「全員がプレー中はそんなこと関係なく、目の前の相手に勝ちにいく。それだけだと思う」という、どんな状況でも勝利を目指すというシンプルな思いだった。
勝利のためにはゴールが必要で、それは浅野が追い求めるもの。相手のセンターバックは吉田とDF冨安健洋、A代表と同じ2人かもしれないが、「ピッチに立てば、相手の背後(を狙うプレー)は僕の特徴で、相手の弱点だと感じている」と攻略イメージを膨らませた。さらに「そのスペースを僕が使えば、周りの選手が空いてくる。僕がゴールを取るのが理想ですが、僕を生かして周りの選手が点を取り、試合に勝つことも僕にできること、やるべきこと」と自身の役割について語る。
最終ラインを破った先に待つGKは、サンフレッチェ広島の後輩・大迫敬介の可能性がある。所属した期間は重なっていないものの、広島のファン・サポーターの対決実現への期待は大きい。「対決を楽しみにしてくれている人がいるのなら、その勝負に負けないように頑張るだけ」とコメントした浅野は、「ディフェンスラインを破っても、ゴールネットを揺らさなければ勝つことはできない。ネットを揺らすのが、僕であれば一番いい」と続けた。
78分から交代出場した5月28日のミャンマー戦は無得点。「右サイドで出場して、やり慣れていない形での、やり慣れていないメンバーとの試合ということで、探り探りだった」と振り返り、「味方に気を遣うことも大事ですが、その前に自分のやるべきことを、もっとピッチ上で表現しなければいけないと感じた」と反省点を口に。「前回できなかったことは課題として、絶対に克服できるように頑張らないと」と、残り4試合となった今回の活動への決意を新たにしていた。