上写真=最高のデビュー戦になった。山根視来が初ゴールを挙げてこの笑顔!(写真◎小山真司)
■2021年3月25日 国際親善試合(@日産スタジアム/観衆:8,356人)
日本 3-0 韓国
得点者:(日)山根視来、鎌田大地、遠藤航
「枠に打ち込むことだけを意識して」
「喜びが爆発しちゃいました」
日本代表のデビュー戦で最高に気持ちのいい先制ゴール。しかも、宿敵・韓国を3-0で下す快勝で、山根視来にとって最高の夜になった。
「日本代表の選手としてピッチに立つのはサッカーを始めてからの夢で、日韓戦という歴史のある負けられあない戦いでデビューできたのはうれしかったです」
試合直後の興奮もあるだろう、ストレートな表現が喜びを倍増させる。
17分、守田英正の縦パスが相手に引っかかりながら、浮いたボールを大迫勇也がジャンピングヒールキックで前に送ると、そこにいたのが山根。右足の鋭い振りからボールを思い切り叩くと、バーの下を直撃してゴールに飛び込んでネットを大きく揺らした。
「自分の特徴はゴールの匂いがするところに入っていくことだと思っていて、あのシーンもきれいな形ではないですけど、守田からボールが来るイメージだったので、あとはしっかり枠に打ち込むことだけを意識して打ちました」
まさに、匂いを嗅ぎつけてペナルティーエリアに進入し、「打ち込む」の表現の通りの力強いフィニッシュだった。
ガッツポーズにも、ものすごく力がこもった。
「ああいうところで点を取る気持ちよさのためにサッカーをやっているみたいなところもあるので、いろんな人が見てくれている中でゴールを決めることができて、喜びが爆発しちゃました」
川崎フロンターレで超攻撃的サイドバックとして鳴らした姿そのままの攻撃で韓国を困らせたが、土台にあるのは守備だ。フィジカルに強いと言われている韓国を相手にしないぐらいに、ガチンコ勝負に勝ち続けた。
「この活動の一発目に、(吉田)麻也くんから、普段のJリーグのの1.5倍の力で行かないとダメだと言われたので、一発目でそういうパワーで行きました。僕自身、球際は湘南時代にチョウ(キジェ)監督に口酸っぱく言われていたので、それを出すだけでした。湘南時代にやっていたことが間違いではなかったと証明できました」
強くて、速くて、うまいサイドバック。
「まだ一歩を踏み出したばかりだし、海外組の強度を知ることができていい刺激になっています。もっともっとという気持ちで明日からまた成長できるように頑張りたいと思います」
日本代表の右サイドに、楽しみな新星が堂々と現れた。