なでしこジャパン(サッカー日本女子代表)が6日、大阪・ヨドコウ桜スタジアムでコロンビア女子代表と対戦した。この試合は昨年12月に就任したニルス・ニールセン監督にとって初の国内試合。なでしこJは主導権を握りながらも先制を許す苦しい戦いを強いられたが、後半アディショナルタイムにPKで追いつき、1−1で引き分けた。

上写真=先制を許した日本だったが、後半アディショナルタイムにPKで追いつき、引き分けた(写真◎Getty Images)

■2025年4月6日 親善試合(@ヨドコウ)
日本女子 1−1 コロンビア女子
得点:(日)高橋はな
   (コ)カルラ・トーレス

攻めきれない課題とU20W杯組という収穫

 序盤、日本のハイプレスは効果的だった。敵陣でボールを何度も奪い、連続攻撃を実践する。コロンビアを自陣に釘付けに、ハーフコートゲームを展開した。

 だが、ゴールを奪うまでには至らない。2月に対戦した際には4−1で完勝しているが、体を張ってゴールにフタをする相手の粘りに沈黙することになった。

 29分には長谷川唯のパスをボックス内で受けた籾木結花がCBアルバレスに倒されてPKを獲得。ゴールチャンスを得たが、そのままキッカーを務めた樅木のシュートはゴール右下を突いたものの、GKタピアにストップされてしまう。

 すると35分には逆にネットを揺らされた。左サイドを攻められ、ベドヤにクロスを許すと、最後はトーレスにゴールほぼ正面からヘディングシュートを決められた。CB熊谷紗希は背後をケアしたために目の前にいたFWにフリーでシュートを放たれることになった。

 攻めながらもゴールを奪えず、先制を許した日本は前半終了間際に負傷で田中美南と松窪真心が交代。この交代は想定外だった思われるが、後半開始のスタートからさらに北川ひかる→佐々木里緒、清家貴子→植木理子と2人を交代し、同点を目指した。

 51分には古賀塔子、松窪、植木とつないで最後は籾木がループシュートを決めたが、オフサイドでゴールは認められず。ただ日本は積極的にボールを動かし、ゴールに迫っていった。

 61分には籾木のパスに反応した松窪がトラップから素早く左足を振り抜いたが、GKタピアの好守に阻まれた。66分にも松窪は左クロスのこぼれ球に反応し、左足で狙ったが、シュートはポストに嫌われた。

 84分に古賀に代えて高橋はなを投入し、4−3−3から3−5−2へとフォーメーションを変更。高橋と上野真実を前線に並べる2トップで攻勢をかけた。

 後半アディショナルタイムの90+3分、ついに日本がゴールを奪った。右CKの場面でGKタピアがキャッチミスしてこぼしたところを松窪がシュート。これがウメスの手にあたり、PKを獲得した。これを高橋が冷静に蹴り込み、土壇場で日本が同点に追いついた。

 試合はそのまま1ー1で終了。なでしこジャパンはニールセン監督就任後、初の国内試合で勝ち切ることはできなかった。実力に守備専従でプレーされると崩しきれないという課題が見られたい一方、松窪やこの試合が代表デビューとなった佐々木ら昨年のU−20女子ワールドカップ準優勝組がプレーし、とくに松窪は2月のシービリーブスカップに引き続き、存在感を発揮。競争力を高め、選手層の拡充を目指すチームにとって大きな収穫となった。


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