上写真=なでしこジャパンが攻めの手を緩めず7ゴールを集めた(写真◎AFC)
■2022年1月30日 女子アジア準々決勝(インド・ナビムンバイ/無観客)
日本女子 7-0 タイ女子
得点者:(日)菅澤優衣香4、宮澤ひなた、隅田凜、植木理子
後半一気に5ゴール!
勝てばワールドカップ出場権を手に入れることのできる準々決勝。日本はタイを7-0で下す圧勝で、9大会連続でワールドカップ出場を決めた。
キックオフ前から日本の優位は伝えられていた。もともと実力差がある中で、タイのチームに新型コロナウイルスのクラスターが発生、9人がベンチ入りできず、交代要員はわずか3人だった。タイの日本人指揮官である岡本三代監督も、池田太監督とともにコーチとして2018年にU-20女子ワールドカップで世界の頂点に立った人物で対戦が楽しみだったが、同じくベンチに入れなかった。代わって轟奈都子コーチが指揮を執った。
日本はエースがここで登場だ。新型コロナウイルスの陽性反応が出て最初の2試合でベンチ外だった岩渕真奈が、今大会の初出場初先発を飾って、攻撃を面白いように操った。
さまざまな差がキックオフから表れた。ほとんどタイの陣内で試合は進み、サイドに空いたスペースを巧みに利用して日本が面白いようにチャンスを作っていく。9分に田中美南が負傷で交代を余儀なくされたり、15分に岩渕がPKを止められるなどの不運もあったが、前半27分にゴールをこじ開ける。
隅田凛が中央で受けて左に展開してから、宮澤ひなたがスルーパス、走り込んだ菅澤優衣香がワンタッチで蹴り込んで先制した。45+2分には右サイドで清水梨紗、岩渕、長谷川唯、岩渕と動かしてきれいに崩し、ゴール前を横切るようなパス、最後は宮澤が押し込んで2点目を奪った。
後半は日本のゴールショー。早々の48分に左からの宮澤のクロスを菅澤が落として隅田が押し込むと、65分には菅澤がPKを決め、76分に植木理子が右足できれいに左に流し込み、80分には菅澤が20メートル近くのパワーミドルをたたき込んだ。締めも菅澤で、右からの清水の折り返しが中央にこぼれたところでヘッドで柔らかく押し込んだ。
「とにかくホッとしていて、ワールドカップ出場を決められてよかった。チームとして優勝を目指して向かってきたので、連戦になりますが、全員の力で優勝目指したい」
キャプテンの熊谷紗希はすぐに次を見据えた。まずはワールドカップ出場を決めたなでしこジャパンはここから、アジアカップ3連覇に向けて中3日で準決勝を戦う。