上写真＝清水梨紗は持ち前の攻撃力で右サイドの起点になった（写真◎AFC）
■2022年1月21日 女子アジア杯GS第1戦（インド・プネー/無観客）
日本女子 5-0 ミャンマー
得点者：（日）植木理子、長谷川唯2、猶本光、成宮唯
「これから相手のレベルが高くなる」
なでしこジャパンが3連覇を狙う女子アジアカップ初戦、ミャンマー戦では5つのゴールが生まれた。右サイドバックの清水梨沙は「いろいろな流れの得点があったのはプラスになる」と喜んだ。
22分の先制点はGK山下杏也加のロングキックで右サイドを長谷川唯が抜け出して、クロスを植木理子がヘッドで突き刺す代表初ゴール。47分の2点目は宮澤ひなたのパスを植木がフリックして中央を割り、長谷川が落ち着いて流し込んだ。53分の3点目はゴールやや左からのFKを猶本光が直接沈め、こちらも代表初ゴール。70分には右サイドで複数人で相手から絡め取ってから、猶本と菅澤優衣香の連続パスでつないで、最後は成宮が同じく代表初ゴールとなる左足のフィニッシュ。締めくくりは90＋2分で、左からの遠藤純のパスの勢いをトラップで利用して抜け出した長谷川が、落ち着いて流し込んだ。バリエーション豊かなゴールラッシュだ。
相手との力の差は歴然だった。後半に相手の集中力が低下したことにも助けられた。5点では少なかったかもしれない。それでも、このチームが10月に発足し、11月のオランダ遠征は2試合でノーゴールだったことを考えると、公式戦で多くのゴールを生み出した事実は大きな一歩になるだろう。
清水が直接的に関わったのは、成宮のゴールだ。右サイドで成宮が内側からパスコースを消しながらボールにアタック、これをサポートした清水は縦方向を抑えながら追い込み、猶本が拾ってマイボールにした。
「（攻守の）切り替えのところはすごく言われていました。前半から取られたあとの切り替えはできていたと思います。あのゴールは、3人が関わって奪って起点になって、もう一度（成宮）唯さんが入っていくといういいシーンだったと思います」
ミャンマーをシュートゼロに抑えたのは、即時奪回が効いてほとんど前にボールを運ばせなかったからだが、リスクマネジメントにはもちろん注意を払った。
「後ろのラインではバランスを意識していて、試合前から太さん（池田監督）にはサイドバックはどちらかが残るようにと言われていました。左の三宅（史織）選手とは試合前も話しましたし、試合中も顔を合わせて確認していました。センターバックは2人とも浮き球にガッツリいくタイプなので、その後ろカバーすることが大事だと思ってずっと話し合っていました」
逆に言えば、押し込まれた局面で守備を試された場面はなかった。
「もっと球際にこだわる場面もあったと思いますし、これから相手のレベルが高くなるので引き締めていかなければと思いました」
まだ大会は始まったばかり。次は中2日でベトナムを迎え撃つ。
