上写真=池田太監督(右)と熊谷紗希が前日会見に臨んだ(写真◎AFC)
一体感とアグレッシブ
アジアの12カ国が、チャンピオンの座をかけて争うAFC女子アジアカップが1月20日に開幕した。2023年にオーストラリアとニュージーランドで共催される女子ワールドカップの予選も兼ねたこの大会で、日本は3連覇を狙いながらワールドカップ出場権の獲得もめざしていく。
グループCに入った日本の初戦は、21日のミャンマー戦。その前日に池田太監督とキャプテンの熊谷紗希が大会公式会見に出席した。
「ディフェンディングチャンピオンとしてもそうですが、新しいチャレンジだと思って1試合1試合を戦いたいと思います」
池田監督が目指すのは「女王」としての戦いというよりは、チャレンジャーとして頂点をめざすことだ。東京オリンピックを終えて10月に新チームが立ち上がり、初の国際大会になる。コロナ禍で十分なトレーニングの時間が確保できない中での大会に、集中力を高める。
キャプテンの熊谷も同じ気持ちだ。
「ディフェンディングチャンピオンという立場で戦うわけですが、とにかく目の前の敵を倒して前に進むことがチャンピオンになる一番の近道だと思っています」
岩渕真奈が新型コロナウイルス感染症で陽性判定を受けて少なくとも2戦目まで欠場することになるが、熊谷はまったく動じていない。
「彼女が出られないのはとても残念ですが、ほかのメンバーは自分たちのやるべきことは岩渕選手がいてもいなくても理解できています。ピッチに立つ選手が自信を持ってやるべきですし、チームとして戦う準備はできているので、大きな心配はしていません」
初戦の相手、ミャンマーについて池田監督は警戒を緩めない。
「アンダーカテゴリーから力をつけているチームで、フル代表でもボールを動かしながらスピードのある前線の選手を生かしてきます。相手に時間とスペースを与えないようなアグレッシブな戦いをしたいと思っています」
相手に流れを持っていかせないための集中力を求めている。熊谷も初戦の重要性を肝に銘じる。
「ワールドカップの出場権を勝ち取ることが重要で、そのためにも予選リーグからノックアウトステージへの準備をしておかなければなりません。いまはとにかく初戦のミャンマー戦が一番大切で、次に向かう準備は予選の中でやっていかなければいけないと思っています」
「選手たちと一体感を持って、ピッチではアグレッシブにゴールを奪いにいく強さを表現したい」と宣言した池田監督。熊谷も「(3連覇へのプレッシャーは)私自身はまったく感じていません。初戦は簡単なゲームではありませんから、新たなチャレンジャーとして臨みたい」と高ぶる気持ちをそう話した。