上写真=自身初の五輪に臨む長谷川。イタリアでの経験を、なでしこジャパンに還元したい(写真◎Getty Images)
「チャレンジし続ける」
「前回の合宿と変わらず、明るく楽しくできていると思います。大会に向かうにあたって、良い雰囲気を作れている」
長谷川は現在のチームの雰囲気を、このように語った。なでしこジャパンは6月21日から7月5日まで集中トレーニングキャンプを実施。いったん解散した後、10日に再集合して五輪への最終準備を進めている。
14日にはサンガスタジアム by KYOCERAで行なわれる本番前最後の強化試合、MS&ADカップ2021でオーストラリア女子代表と対戦する。今年に入ってからの強化試合は格下ばかりだったが、オーストラリア女子代表は今回の五輪にも出場するアジアのライバル。難敵との一戦を「フィジカルやスピードを前面に出してくる相手が少なかった。そういう相手と直前にできることは、すごくいいことだと思う」と歓迎した。
内容と結果の両面で良いものを残し、五輪につなげたい一戦だが、長谷川の考えは少し違う。「まだチャレンジし続けて、少しでも良い方向のエラーを出せるような試合にしたい」と語り、「終わってからしっかり修正して、一番良い状態でオリンピックに行けるように、いい試合にしたい」と自身の見解を述べている。
現在はサイドでプレーすることが多いものの、「もちろん自分自身やりやすいポジションがあるし、もともと真ん中でプレーするタイプなので、そちらに自信がある」という。それでも、自分が中に入らずにサイドに張ることで「幅を取ることの重要性を、ベレーザでやっていたときに感じた」とコメント。「幅があることによって、中が空くこともある。自分がボールを触るためというよりは、チームのボール回しがうまくいくようにポジションを取っているので、状況によって一番良いものを選びたい」とプレーのイメージを明かした。
筋力トレーニングによって「一番良い状態のときは、ロングボールの飛距離や狙いたいところが広くなり、成果は試合で実感できている」との手応えもつかんでいる。蓄えた力を五輪で爆発させるために、まずは最後の強化試合に挑む。