ガイナーレ鳥取GK櫻庭立樹が11月29日の明治安田J3リーグ最終節(第38節)・奈良クラブ戦で、今季初のリーグ戦出場を果たした。すでに契約満了が発表されている状況でフル出場し、1失点するも勝利に貢献。2年間プレーしたクラブへの感謝を胸にゴールを守り、試合終了の瞬間には特別な思いを感じさせるアクションを見せた。

上写真=今季リーグ戦初出場となった櫻庭。すでに契約満了が発表されている状況で、1失点に抑えて勝利に貢献した(写真◎石倉利英)

■2025年11月29日 J3リーグ第38節(@Axis:観衆2,712人)
鳥取 2-1 奈良
 得点:(鳥)吉田息吹、小澤秀充
    (奈)鈴木大誠

声援が「本当に頼もしかった」

 試合終了の笛が鳴るとピッチに大の字になり、両こぶしを力強く握り締めた。今季限りでの契約満了が発表されている状況で、今季リーグ戦初出場。鳥取でのラストマッチでピッチに立ち、勝利で終えた瞬間のアクションからは万感の思いが伝わってきた。

 ファン・サポーターから受け取った花束を手に取材エリアに現れると「さすがに、いろいろな思いがあったので」と笑顔。「とにかく感謝の気持ちを伝えたかった。2年間やってきたこと、これまでのサッカー人生でやってきたことを出すしかないと思っていました」と思いを明かした。
 
 FC大阪から2024年に鳥取に加入し、同年の開幕戦でFC大阪時代は果たせなかったJリーグデビュー。当初は定位置をつかんでいたものの、シーズン途中から控えに回った。今季も開幕からリーグ戦出場がなく、11月21日に今季限りでの契約満了が発表されたが、最終節で先発のチャンスがめぐってきた。

 75分に相手のシュートを味方がクリアしようとしたボールが枠内に飛び、先制点を許したが、鳥取は80分と86分の得点で逆転勝利。白星で締めくくって「失点してしまいましたが、ファン・サポーターの皆さんの雰囲気のおかげで、全員のおかげで勝つことができて、本当にうれしかったです。出し切って、楽しかった」と喜びを語った。

 前半は鳥取のファン・サポーターの声援を背にプレーして「次がどうなるか、まだ分かっていませんが、鳥取を出るときに、また声援を受けることができて、本当に頼もしかった」という。鳥取はJ2昇格の可能性も、JFL降格の可能性もなかったため「チームの状況も自分の状況も、基本的に失うものはなかったので、思い切ってやろうと。そのおかげで、本当に勇気を持って戦えた」と振り返った。

 鳥取での2年間は特別なものになったか、との問いには「それは間違いありません」ときっぱり。「自分のキャリアにとって本当に大切な2年間だったので、この2年間を正解にできるように、まだまだこれから頑張りたい」と現役続行への強い意欲を口にした。

取材・写真◎石倉利英


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