上写真=FC東京からの育成型期限付き移籍で、J3でプロ生活のスタートを切る永野。新天地の環境にも慣れてきたという(写真◎石倉利英)
「どうすれば自分が最も成長できるか」
明治安田J3リーグは昨季までJ1、J2より遅れて開幕していたが、今季は同じタイミングで2月15日に開幕する。背番号3を託された18歳のルーキーは「この環境にも慣れてきて、チームも開幕に向けて積み上げができている。本当に開幕が楽しみです」と静かに語った。
小学5年生からFC東京のサッカースクールに通い、U-15深川、U-18とアカデミーで成長してきた。2023年U-17ワールドカップのメンバーに選出されるなど、年代別代表の経験も豊富。昨年6月には2種登録選手として天皇杯2回戦でトップチームデビューを果たし、7月にはトップチームへの昇格が内定した。
しかし、プロ1年目はJ3でプレーすることに。アカデミー出身選手としてクラブへの思い入れは強く、「FC東京で頑張りたい気持ちもあった」ものの、「どうすれば自分が最も成長できるか、出場機会などを考えて決断した」という。
練習では持ち味である球際の強さを発揮して、経験豊富な先輩選手たちとバチバチやり合っている。鳥取は昨季リーグ戦38試合でワースト2位の65失点を喫しており、「失点の多さが課題なので、自分が守備で貢献して、明確に数字を減らせるようにしたい」。その上で「攻撃につながるパスを出していきたい」と意気込む。
18歳は2月に加入した中国国籍のMF金世明(キン・セメイ)と並ぶチーム最年少だが、副キャプテンの一人に指名された。開幕戦は2月16日、アスルクラロ沼津とのアウェーゲーム。「先輩方がすごくフレンドリーで、ピッチ内でもピッチ外でも年齢に関係なく声を掛けてくれるので、本当にありがたい」と語る鳥取の地で、プロ1年目の挑戦が始まる。
取材・写真◎石倉利英