11月10日の明治安田J3リーグ第36節で、ガイナーレ鳥取とFC今治が対戦した。勝てば初のJ2昇格が決まる今治が立ち上がりに先制すると、後半も次々と得点を重ね、FWマルクス・ヴィニシウスがハットトリックを達成するなど計5得点。敵地で鳥取を寄せつけず、2試合を残しての2位確定で悲願を達成した。

上写真=ハットトリックの大活躍でチームを勝利に導いたマルクス・ヴィニシウス。自身3点目、チーム4点目を決めて雄叫び!(写真◎石倉利英)

■2024年11月10日 J3リーグ第36節(@Axis:観衆3,071人)
鳥取 0-5 今治
 得点:(今)マルクス・ヴィニシウス3、加藤潤也、梅木怜

「本当に幸せな気分で、ホッとしています」

 前節終了時点で3位のカターレ富山との勝ち点差を7に広げた今治は、勝てば2位確定で昇格決定、引き分け以下でも1時間遅れで始まる富山-岐阜の結果次第で昇格が決まる状況で、立ち上がりに先制点を奪う。5分、MFトーマス・モスキオン、M・ヴィニシウスのパス交換からエリア内に抜け出したMF加藤が、MF高柳のファウルを受けてPKを獲得。これをM・ヴィニシウスが決め、早くも均衡を破った(得点時間は7分)。

 鳥取も29分、CKのこぼれ球をMF三木が左足シュート、ゴール前で混戦となり、FW松木が押し込もうとしたが今治GKセランテスにセーブされる。松木は後半にも決定機を迎え、51分に右からのセンタリングをゴール前中央でヘッドで合わせたが、GKセランテスの正面を突いた。

 ピンチをしのいだ今治は66分、カウンターからエリア外左サイドでボールを持ったM・ヴィニシウスが、左足で鮮やかなミドルシュートをゴール左に突き刺して追加点。70分には敵陣右サイドで相手のボールを奪い、ショートカウンターから古巣対戦となるMF加藤が決めてリードを広げた。

 なおも攻め立てる今治は84分、敵陣で自らボールを奪ったM・ヴィニシウスが、またもエリア外左サイドから左足で蹴り込み、ハットトリックを達成。最後は後半アディショナルタイムの90+3分、途中出場のDF梅木怜が敵陣の深い位置で相手ボールを奪うと、そのまま持ち込んで左足で決め、前節のJ初得点に続く2試合連続ゴールでダメを押した。

 今治は攻撃力が爆発し、鳥取を粉砕してJ2初昇格が決定。現役時代にJFLからJ2への昇格に貢献した鳥取の地で、監督としてJ2昇格に導いた服部年宏監督は「今日ここまで来ていただいた600人くらいのサポーターの方々、今治でのパブリックビューイングで必死に応援してくれた方々、そして、これまでFC今治にかかわってくださった皆さんにおめでとうと言いたいです。感謝の言葉しかありません。ありがとうございました」とコメント。「今年1年、うまくいかないときもありましたが、やはりJ2に昇格するのは難しいことだと思いました。ただ、それだけに、いまは本当に幸せな気分で、ホッとしています」と安堵の表情を浮かべた。

取材・写真◎石倉利英

▼出場メンバー
・鳥取:GK高麗稜太、DF田中恵太、金浦真樹、二階堂正哉、温井駿斗、MF三木直土(69分:丸山壮大)、高柳郁弥、曽我大地、小澤秀充、FW富樫佑太(69分:東條敦輝)、松木駿之介(69分:田中翔太)

・今治:GKセランテス、DF市原亮太、福森直也、加藤徹也、MF弓場堅真、加藤潤也(77分:楠美圭史)、トーマス・モスキオン、新井光(57分:三門雄大)、近藤高虎(57分:梅木怜)、FWマルクス・ヴィニシウス(86分:阪野豊史)、横山夢樹(HT:ウェズレイ・タンキ)


This article is a sponsored article by
''.