上写真=77分から出場した水野。1点を追うチームを声やプレーで鼓舞したが、勝ち点獲得はならなかった(写真◎石倉利英)
■2024年10月13日 J3リーグ第32節(@ヤジン:観衆3,113人)
鳥取 2-1 岩手
得点:(鳥)小泉陸斗、丸山壮大
(岩)下上昇大
「今日みたいなプレーをしていたら、なかなか勝てない」
交代出場でピッチに立ったのは、1-2とリードされて迎えた77分だった。MFオタボー・ケネスとの交代で出場し、左CKのチャンスだったため、ファーストプレーでキッカーに。その後も右からのCKを左足で蹴ったり、左サイドから右サイドに流れてパスを受けるなど、局面を打開しようと懸命のプレーを続けた。
今季はメンバー外になることが多く、「試合に出られない時期も思っていたのが、ピッチでの声がすごく少ないし、やられたらそのまま(気持ちが)落ちていってしまう。外から見ていて分かっていたので、中に入ったら積極的にしゃべって、チームを鼓舞して、引っ張っていこうと思っていた」という。周囲に声を掛けながら同点を目指したものの、そのまま1点差で敗れる悔しい結果となった。
最下位は変わらず、19位・奈良クラブとの勝ち点差も9と、1試合ごとに状況が厳しくなる。ほとんどの時間帯で劣勢だった、この日の試合展開を「正直、今日みたいなプレーをしていたら、なかなか勝てないと思う。あれだけ自由にやられていたら」と厳しく指摘し、「どこかで自分たちのリズムにするきっかけを、誰かが発信しなければいけないし、責任を持ってやらなければいけない」と続けた。
ジェフ市原(千葉)からプロキャリアを始め、セルティック(スコットランド)や神奈川県1部リーグ・はやぶさイレブンでもプレーした39歳は、すでに今季限りでの現役引退を発表している。最後のミッションとして挑むJ3残留を「それは、もうマスト(絶対)」と強調し、「ピッチ内・ピッチ外ともども、チームを引っ張れるようにしなければいけない。必死にやっていくだけ」と懸命に前を向いていた。
取材・写真◎石倉利英