ギラヴァンツ北九州MF牛之濵拓が7月6日の明治安田J3リーグ第20節で、ガイナーレ鳥取との古巣対決に臨んだ。昨季は期限付き移籍で加入した鳥取で活躍し、今季から北九州でプレー。この日も攻撃をリードする働きを見せ、試合後は今後への決意も新たにしている。

上写真=昨季はホームとしてプレーしたAxisバードスタジアムで、アウェーの選手としてプレーした牛之濵。86分間のプレーで攻守にフル稼働した(写真◎石倉利英)

■2024年7月6日 J3リーグ第20節(@Axis:観衆2,177人)
鳥取 1-2 北九州
 得点:(鳥)田中翔太
    (北)永井龍、山脇樺織

「恩返し弾を決めたかった」

「鳥取は半年前までいたチームで、もう一度サッカー選手としてやっていく自信、失っていたものを取り戻すことができた地。感謝の気持ちがあります。でも、それはそれとして、今日は敵のチームとして、はつらつとしたプレー、頑張っているところを見せたいと思っていました」

 試合後、この一戦への特別な思いを明かした。先発して86分までプレーし、勝利に貢献した牛之濵は「ゴールを決められるシーンがあったので、恩返し弾を決めたかったですが、自分の課題は見つめながらも、チームが勝てたのでよかった」と安堵の表情で振り返った。

 アビスパ福岡のアカデミーで育ち、2011年にトップチームに昇格。グルージャ盛岡(現いわてグルージャ盛岡)、栃木SCを経て18年途中から鹿児島ユナイテッドFCでプレーしていたが、負傷の影響もあり、21年と22年はリーグ戦無得点に終わっていた。

 だが昨季、鹿児島からの期限付き移籍で鳥取に加入すると、持ち味の走力を生かしてリーグ戦38試合中32試合に出場し、チーム最多の9得点を挙げる活躍。自信とともに本来のパフォーマンスを取り戻し、今季は北九州に完全移籍して、昨季同様に主力として輝きを放っている。

 この日の勝利でチームは2022年10月以来、約2年ぶりのリーグ戦連勝。どちらも先制されてから2-1と逆転しており、「前節も逆転勝ちした成功体験があったので、後半にひっくり返せるという思いでバタバタしなかったことがよかったと思います。(増本浩平)監督の後半に向けた指示を、みんなが理解して立て直すことができている。監督の指示と、みんなが理解してプレーすることがリンクして勝てた」と勝因を分析した。

 第12節で敗れた時点で北九州は16位だったが、第13節以降は5勝3分けと調子を上げ、この日を終えて暫定10位と昇格プレーオフ圏内も間近。それでも背番号21は「自分自身の結果、ゴールやアシストが足りない。それがあれば順位も上がっていくので、逃げずにやっていきたい」と言葉に力を込めていた。

取材・写真◎石倉利英


This article is a sponsored article by
''.