上写真＝鳥取の今季ホーム開幕戦。どちらも初勝利を目指したが引き分けに終わった（写真◎石倉利英）
■2024年3月10日 J3リーグ第3節（@Axis:観衆3,023人）
鳥取 1-1 宮崎
得点：（鳥）田中翔太
（宮）吉澤柊
どちらも連敗はストップ
鳥取は開幕からアウェー2連戦、宮崎はホーム2連戦で連敗し、どちらも初勝利を目指す第3節。宮崎は3月6日のYBCルヴァンカップ1回戦でもホームでファジアーノ岡山に敗れており、公式戦連敗ストップを期して敵地での戦いに臨んだ。
前半は宮崎が多くのチャンスを作るが、9分にエリア内のこぼれ球を拾ったFW阿野が左足で狙ったチャンスは、鳥取GK櫻庭のセーブに遭う。17分にはFW橋本が左サイドから力強く突破して左足で狙うも、ニアサイドに外れて決まらない。
最終ラインからのロングパスがうまく攻撃につながらない鳥取に対し、宮崎は37分にも左サイドを崩してDF吉田が左足で狙ったものの、鳥取守備陣のブロックに遭って決まらず。結局そのまま0-0で前半を終えた。
後半も一進一退の攻防が続いたが、72分に鳥取が少ないチャンスを生かして均衡を破る。MF小澤が左サイドから中央にセンタリングを送ると、混戦からのこぼれ球に反応したルーキーのFW田中が右足でプロ初得点を蹴り込んだ。
だが宮崎は77分、吉田が左サイドからセンタリングを送ると、途中出場で左サイドバックに入っていたMF丸山がクリアミス。これをFW吉澤が難なく蹴り込み、開幕から3試合連続となるゴールを決めて同点とした。
終盤はオープンな展開となり、双方に決定機があったもののスコアは動かず、1-1の引き分け。どちらも今季初勝利はならなかったが、鳥取の林健太郎監督は「初得点、初の勝ち点を前向きに捉えて、次に進んでいかなければいけない」、宮崎の大熊裕司監督は「アウェーで勝ち点1を取れたことはポジティブに捉えたい」と語り、ひとまず連敗を止めたことをプラス材料に挙げていた。
ただ鳥取は、前半の接触プレー後にプレー続行不可能となり、担架で運び出されて交代となったDF二階堂が、試合終了を待たずに救急車で搬送された。試合後の会見で林監督は「まだ状況は分からない」と語ったものの、状況を見る限り重傷とみられ、開幕から先発出場を続けていたCBの負傷が今後の不安材料となりそうだ。
取材・写真◎石倉利英
▼出場メンバー
・鳥取:GK櫻庭立樹、DF田中恵太、大城蛍、二階堂正哉（29分:丸山壮大）、温井駿斗、MF常安澪（63分:三木直土）、普光院誠、世瀬啓人（83分:長谷川アーリアジャスール）、小澤秀充（83分:松木駿之介）、FW東出壮太、富樫佑太（63分:田中翔太）
・宮崎:GK青木心、DF青山生、黒木謙吾、辻岡佑真、吉田朋恭、MF力安祥伍、大熊健太、大渕来珠（74分:魚里直哉）、FW楠大樹（69分:吉澤柊）、阿野真拓、橋本啓吾（86分:上野瑶介）
