上写真=64分に自身2点目を決めた田村は『どうだ!』と言わんばかりの表情を見せた(写真◎石倉利英)
■2023年4月9日 J3リーグ第6節(@Axis:観衆1,515人)
鳥取 3-3 八戸
得点:(鳥)田村亮介2、東條敦輝
(八)宮本拓弥、妹尾直哉、佐々木快
リードを守れず「粘り強さがない」
加入2年目の今季は開幕から控えスタートが続き、第6節にして初先発となった田村は、2分に初シュートを放つと、3分には2本目のシュート。「常にゴールを狙う意識はある」と語ったとおり、立ち上がりからアグレッシブな姿勢を見せていた。
その意気込みを最初に形にしたのは19分だった。FW重松健太郎がFW大久保優に浮き球のパスを送ると、八戸守備陣が大久保の周りに集まり、ゴール前に走り込む田村がフリーに。「相手が(ボールに)食いついてきて、スペースがあると感じていた」直後に大久保からのパスを受けると、ややコントロールに手間取ったものの、「思い切り打ったら入った」という左足シュートでネットを揺らした。
鳥取は24分にもMF東條敦輝が決めて2-0としたものの、前半アディショナルタイムと60分に失点して追いつかれたが、すぐさま64分に田村が勝ち越しゴールを奪う。中央の重松にボールが渡ると、「あそこに走れば絶対にパスが出てくると分かっている」という連係で、右サイドから最終ラインの背後へ。飛び出してきた八戸GK大西勝俉をかわして右足で蹴り込み、「良いパスが出てきたので、落ち着いて決めることができてよかった」と喜んだ。
開幕戦と第2節で2試合連続ゴールを決めた後、3試合無得点を経ての2得点。昨季はリーグ戦27試合に出場して5得点だったが、今季は6試合で早くも4得点となった。ただ鳥取は、このリードも守れず79分に失点し、3-3で勝ち点1に終わった。
3月26日の第4節・カマタマーレ讃岐戦でも2-0から試合終了間際に2失点で追いつかれ、勝ち点を落としている。「(金鍾成)監督も言っていましたが、粘り強さがない。そういうところを練習でどう詰めていくのか、勝っている試合の終盤にどうしていくのか。もっとコミュニケーションを取って、やっていかなければいけない」とチームの課題を指摘した田村は、「自分自身も声掛けが必要ですし、もっとゴールを取る、決め切ることが大事」と自分にも矢印を向けた。
現地取材・写真◎石倉利英