上写真=時間が進むにつれて雨がやんだ一戦。開始直後のゴールで長野が競り勝った(写真◎石倉利英)
■2022年7月16日 J3リーグ第17節(@Axis:観衆931人)
鳥取 0-1 長野
得点者=(長)山本大貴
・鳥取メンバー◎GK田尻健、DF魚里直哉(76分:妹尾直哉)、長井響、鈴木順也、丸山壮大(83分:小山珠里)、MF石川大地(83分:髙尾流星)、世瀬啓人、新井泰貴、田村亮介(70分:小澤秀充)、FW田口裕也(HT:石田侑資)、澤上竜二
・長野メンバー◎GK大内一生、DF船橋勇真(65分:杉井颯)、喜岡佳太、池ヶ谷颯斗、水谷拓磨、MF佐藤祐太、宮阪政樹(75分:住永翔)、FW森川裕基(75分:三田尚希)、宮本拓弥、山本大貴(84分:東浩史)、デューク・カルロス(75分:藤森亮志)
「我々の方が、少し運が良かった」
鳥取県内は午後に激しいゲリラ雷雨に見舞われた地域があり、Axisバードスタジアムがある鳥取市も雨が降り、試合前は上空に雷の光が見えた時間帯もあったが、試合開催に影響を与える状況にはならず。ただ公式記録で81パーセントという高湿度も影響してか、前後半とも飲水タイムが設けられる中での戦いとなった。
試合は開始直後に動く。2分、長野は正面左寄り約35メートルの位置でFKを得ると、宮阪が直接シュート。無回転のブレ球で、手前で急激に落ちたボールを鳥取GK田尻がセーブし切れず、ゴール前の浮き球となったところを詰めていた山本がヘッドで押し込み、早くも均衡を破った。
勢いに乗る長野は12分、右サイドを破った森川のセンタリングを宮本が右足で合わせたが、クロスバーの上に外れる。難を逃れた鳥取は14分、相手のゴールキックからのビルドアップにプレッシャーをかけてボールを奪うと、石川がエリア外右寄りから右足でミドルシュートを放ったが、右ポストに当たって決まらなかった。
これを機に鳥取の時間帯が続き、飲水タイム明け直後の24分には右サイドへのロングボールからチャンスを作り、最後は田口がエリア内右サイドから右足で狙うも、左に外してしまう。42分には魚里が右からセンタリング、中央に世瀬が飛び込んでダイビングヘッドで合わせたが、わずかに左に外れた。
長野の1点リードで折り返した後半も、立ち上がりは鳥取のペース。48分には左に流れた石川のセンタリングから澤上がヘッドで狙ったが、長野GK大内が見事なセーブで阻んだ。これを機に流れは長野に傾き、51分には左からのセンタリングを森川がヘッドで合わせたものの、左ポストに当たって決まらない。
その後は両チームとも選手交代を交えながら得点を目指すが、両守備陣の粘り強い対応もあり、次の1点が生まれない。そのまま1-0で後半アディショナルタイムに入ると、長野は敵陣のコーナーアーク付近でボールをキープするなどして時計の針を進め、そのまま1点差で逃げ切った。
無得点で3連敗となった鳥取に対し、長野は2試合ぶりの勝利。シュタルフ悠紀リヒャルト監督は「内容としては、どちらが勝ってもおかしくないようなゲームだった。鳥取さんよりも我々の方が、少し運が良かったのが、勝敗の分かれ目になったのかなと思います」と振り返った。
J3は今節で前半戦が終わり、次節から後半戦に突入する。「(勝ち点)27ポイントで折り返したのは、非常に良い結果だと思う」と語った指揮官は、「まだまだ我々は上を見ながら、力をつけながら、蓄えながら、虎視眈々と上位進出を目指してやらなければいけないと思う」としながらも「ひと区切りとして勝ちで折り返したのは、気持ちの部分ではすごく良い」と勝利を評価していた。
現地取材・写真◎石倉利英