6月25日の明治安田生命J3リーグ第14節で、ガイナーレ鳥取とSC相模原が対戦。突風が吹き荒れる中で前半から点の取り合いとなり、先制された鳥取が逆転して折り返したものの、後半に相模原が追い付き、勝ち点1を分け合った。

上写真=強い風が吹く中での一戦。鳥取は連勝が2でストップ、相模原は連敗を2で止めた(写真◎石倉利英)

■2022年6月25日 J3リーグ第14節(@Axis:観衆1,392人)
鳥取 2-2 相模原
得点者=(鳥)清永丈瑠、田村亮介
    (相)中原彰吾、加藤拓巳

・鳥取メンバー◎GK糸原紘史郎、DF魚里直哉、長井響、鈴木順也、丸山壮大、MF石川大地、世瀬啓人、妹尾直哉(72分:小澤秀充)、田村亮介、FW清永丈瑠(80分:田口裕也)、澤上竜二

・相模原メンバー◎GK圍謙太朗、DF石田崚真、蓑田広大、白井達也、田中陸(72分:鎌田次郎)、MF中原彰吾、川上竜(72分:中島賢星)、藤本淳吾(87分:夛田凌輔)、安藤翼(72分:佐相壱明)、FW加藤拓己、船山貴之(87分:松橋優安)

連勝と連敗が2でストップ

 朝から蒸し暑かった鳥取地方だが、18時30分の試合開始が近づくにつれて気温は下がり、公式記録では気温27・5度、湿度49パーセント。ただ開始30分ほど前から風が強くなり、台風のような強い風が吹く中でキックオフを迎えた。
 
 前半は風上の相模原が押し気味に進め、11分に均衡を破る。鳥取が最終ラインからパスをつなごうとするところに、FW船山が二度追いでプレッシャーをかけ、鳥取GK糸原のパスにスライディング。わずかに触ってボールがこぼれると、これを拾ったMF中原がGKとの1対1を冷静に沈めた。
 
 だが、その後のチャンスを生かせなかった相模原に対し、鳥取は飲水タイムが明けた直後の25分に追い付く。最終ラインから右サイドに展開して敵陣に侵入すると、FW澤上が中央を走るFW清永にスルーパス。センターバック2人の間を抜け出した清永が、前に詰めてきたGK圍のセーブをチップキックでかわしてゴールに流し込んだ。
 
 これで落ち着きを取り戻した鳥取は前半終了間際の45分、スローインから再び右サイドを崩すと、流れてパスを受けた清永がファーサイドへセンタリング。突っ込んできたMF田村が左足で合わせて蹴り込み、前半のうちに逆転してハーフタイムを迎えた。
 
 鳥取は後半、前半の勢いを持続した上に、風上に立ったことでゴールに迫る場面を増やしていく。だが52分に右サイドでパスを受けた清永が右足で狙ったチャンスは、GK圍にセーブされる。直後にこぼれ球のセンタリングをMF石川がヘッドで折り返し、澤上が右足ボレーで狙ったシュートも相手にブロックされ、3点目が奪えない。
 
 徐々に落ち着きを取り戻した相模原は、さらに流れを変えるべく3人を同時に交代出場させる準備をしていたが、交代を待っている間の69分に同点ゴールが生まれる。エリア外左サイドでFKを得ると、MF藤本が左足で直接シュート。クロスバーに当たったボールは大きく上にはね上がったが、落下地点に入ったFW加藤がヘッドで押し込んだ。
 
 その後は双方が勝利への3点目を狙って攻め込み、両守備陣がはね返す展開が続く。85分には相模原がロングパスから右サイドに展開し、DF石田のセンタリングを中央に飛び込んだ加藤がダイビングヘッドで合わせたが、右ポストに当たって決まらず。3分と表示された後半アディショナルタイムも得点は生まれず、そのまま勝ち点1を分け合った。
 
 鳥取は連勝が2で、相模原は連敗が2でストップするドローとなった。相模原の薩川了洋監督は複数の課題を指摘した上で「最後までパワーを持って走ってくれた選手には感謝しますが、やっぱりこういう試合を勝ち切れないと、上位には入っていけないと感じた」とコメント。一方の鳥取・金鍾成監督は「簡単なミスから失点して、我々はそういう失点をして勝てるチーム力やレベルではない」と語り、引き分けを「妥当な結果というか、もしかするとウチが拾ったゲームかもしれない」と評していた。

現地取材・写真◎石倉利英


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