上写真=4試合目で今季初ゴールを決めた永島(写真◎石倉利英)
■2022年4月10日 J3リーグ第5節(@チュスタ:観衆2,027人)
鳥取 3-0 YS横浜
得点:(鳥)大久保優、田口裕也、永島悠史
「落としていたら、今シーズンは終わり」
鳥取が前半の2得点で2-0とリードして迎えた67分、永島が勝利に大きく近づく3点目を決めた。エリア内でこぼれ球をキープしようとしていたYS横浜DF橋本恭輔にプレッシャーをかけ、パスを出そうとしたところでインターセプト。すでにゴールは目の前で、難なく押し込んでネットを揺らした。
「普通なら(相手のDFとGKが)お見合いしないような場所だったのですが、前半から最終ラインの連係がふわふわしている感じがあった」という。チームの狙いである前線からのプレッシャーを得点に直結させ、「チャンスがあったらプレッシャーをかけていこうと思っていた。それがうまくいったと思います」と納得の表情だった。
FC岐阜から加入1年目の昨季、初得点は9月の第18節、古巣の岐阜戦。シーズン序盤は負傷で出遅れ、「去年はケガで、シーズンの半分くらいまでコンディションを合わせることができなかった」という状況で、初得点までに時間がかかった。今季は開幕戦から前節まで全4試合(第4節は中止)に出場するも、チームの全得点はFW大久保優が決めた2点のみ。この日は大久保の3試合連続ゴールに続いてFW田口裕也、さらに自身も今季初ゴールを決め、「大久保しか点を取っていなかったので、1人でも多く取りたい思いがあった。個人的にも早く取りたいと思っていたので、それが勝利につながってよかった」と喜んだ。
開幕からアウェーで2連敗し、ホーム開幕戦の第3節も引き分け。第4節は中止となったが、今季未勝利で迎えた今節は「今日の試合を落としていたら、今シーズンは終わりというくらいの試合だったと思う」との危機感で臨んでいた。結果は3-0の快勝となったものの、「この1勝は良かったと思いますが、まだ1勝しただけ。次の試合で第3節までのような試合をしてしまうと、この勝利が無駄になってしまう。とにかく次が大事」と今後を見据えた。
会場のチュウブYAJINスタジアムでは昨季2試合が開催され、6月の第11節はAC長野パルセイロに1-8、10月の第21節はテゲバジャーロ宮崎に0-4と、どちらも屈辱的大敗を喫していた。「去年のひどい2試合の記憶がお客さんの中にもあったと思うので、それを払拭したいとチームで話していた」と明かした永島は、今季あと2試合あるチュスタ開催を踏まえて「去年のことを少しでも消せるような試合をまず一つ、できたと思う」とコメント。2000人以上の観客が集まったホームゲームを勝利で飾り、「お客さんがたくさん来てくれて、後押しになりました」と感謝していた。
現地取材・写真◎石倉利英