上写真=4試合目で今季初得点を決めた田口(写真◎石倉利英)
■2022年4月10日 J3リーグ第5節(@チュスタ:観衆2,027人)
鳥取 3-0 YS横浜
得点:(鳥)大久保優、田口裕也、永島悠史
「やっと1点取れた。気が楽になった」
23分に先制して1-0で迎えた28分、鳥取は敵陣でのスローインをMF新井泰貴がインターセプトしたボールがFW大久保優につながり、大久保がゴール前で待つ田口へ。ワントラップから左足で蹴り込むと、田口はメインスタンド側にダッシュして喜びを爆発させた。
前節が中止となったため、4試合目での今季初ゴール。11分、24分とチャンスを決められずにいた田口は、試合後の会見で「その前に2つチャンスがありましたが決めることができず、ここ数試合もチャンスがあるのに決められませんでした。プレッシャーもありましたが、やっと1点取れた」と安堵の表情で語った。
ただ、狙い通りのシュートではなかったという。ボールはGKのすぐ横を抜けたが、狙ったコースはゴール右スミで「しっかり当たったシュートではなかった」。それでも入るときは入るもので「当たり損ねたので、ヤバいと思ったけど入ってくれた。ラッキーな形ではありますが、1点目が取れたのは大きい。気が楽になったし、本当にうれしかったです」と声を弾ませた。
四日市中央工高(三重)から加入1年目の20年はリーグ戦8得点、昨季は9得点と、どちらもチーム最多を記録。J3得点王とJ2昇格を目標に掲げている今季、開幕から先発出場を続けているが、「3年目で、自分がエースだという気持ちでやっている」との自覚はありながらも、3試合無得点に終わっていた。
対照的に、2トップを組む大久保は第2節と第3節で2試合連続ゴールを決め、FWのポジションには開幕後、セレッソ大阪からの期限付き移籍で澤上竜二が加入。この日は「きょう点が取れなかったら、スタメンが変わると思っていた」という危機感を持って臨み、ついに結果を出した。
「サポーターの皆さんが、僕のゴールを待ってくれているという感覚があった。やっと決めたかと思ってくれただろうし、お待たせ過ぎたという気持ちもある」と語る一方、「自分が決めなきゃ始まらないでしょ、という気持ちがある」とも。56分のヘッドも相手GKの見事なセーブに阻まれるなど、多くのチャンスがありながら1得点に終わったことを反省しつつ、「チャンスはあるので、それを決めていくかどうか。自分自身がもっとゴールにこだわらなければいけない。でも1点取れたので、気持ちは楽になった。ここからは量産していくだけ」と言葉に力を込めていた。
現地取材・写真◎石倉利英