上写真=48分にドリブル突破から右足を振り抜いた梅田が、ファーサイドに突き刺して2-0とリードを広げる!(写真◎石倉利英)
■2021年10月3日 J3リーグ第21節(@チュスタ:観衆1,861人)
鳥取 0-4 宮崎
得点:(宮)青山生、梅田魁人2、奥田裕貴
2得点1アシストで3連勝に貢献
10月3日の明治安田生命J3リーグ第21節。ガイナーレ鳥取をアウェーで4-0と粉砕した宮崎で、際立って素晴らしいプレーを見せたのが梅田だった。47分にDF青山生の先制点をアシストすると、直後の48分に見せ場が訪れる。ハーフウェーライン付近で縦パスのターゲットとなり、背後から寄せてきた相手DFをうまくブロックしながら入れ替わると、ドリブルで一気にゴールへと迫った。
「ちょっと相手に食いつかせるような間合いで、相手が食いついたところで体をぶつけて、入れ替わるのがうまくいった。それがあのゴールの一番良かったところだと思う」と振り返る。そのまま持ち込むと、相手DFの寄せが遅くなったスキを突いて右足を振り抜き、ファーサイドに突き刺して2点目。3試合連続ゴールに、決まった直後から何度も雄叫びを上げた。
3-0で迎えた68分には相手DFのクリアミスを拾い、ハーフウェーラインを少し越えたところから「ゴールをパッと見たら鳥取のゴールキーパーが結構出ていたので、じゃあ、と思って打った」という超ロングシュート。懸命に戻る鳥取GK田尻健の頭上を超え、鮮やかにゴールに吸い込まれた。
Jリーグでは自身初となる1試合での複数得点は、「相手のビルドアップや、相手ボールの時間帯にウチの選手がボールを取ったら、ゴールキーパーも前に出ているタイミングなので、常に狙っている」という好判断の産物でもある。2得点1アシストでゴールラッシュの主役となり、3連勝に大きく貢献した。
高川学園高(山口)、福岡大を経て昨年、当時JFLの宮崎に加入。JFL新人王に輝く活躍を見せ、チームとともにJ3昇格を果たした。自身初のJリーグでも、この日の2得点で計7得点とFWとして結果を出しているが、高川学園高時代はボランチでもプレーした経験を持つ。「高校時代や大学時代に、少し後ろのポジションでプレーする回数も少なくなかった。そういった経験も、いまのプレーの選択につながっていると思う」と語り、「これからも、相手の嫌なところを考えながらプレーすることを意識していく」と今後を見据えた。
J3昇格1年目で堂々の上位争いを演じている宮崎は、チーム得点王のFW藤岡浩介が8得点、この日は控えだったFW橋本啓吾も6得点を挙げており、前線の選手が軒並み結果を出している。「ウチのフォワード陣はそれぞれ点を取っていて、自分も毎週、気が抜けない」と状況を説明した梅田は、「それぞれ良さがあり、僕の良さはどこからでもシュートを狙える、足でも頭でも、人も使える、というところ」とコメント。「それをここ数試合、使い分けることができているので、継続しながら質を高めることを、今週も継続してやっていく」と、さらなるレベルアップを誓っていた。
現地取材・写真◎石倉利英