9月18日の明治安田生命J3リーグ第19節で、ガイナーレ鳥取と鹿児島ユナイテッドFCが対戦。DFフォゲッチの活躍で後半立ち上がりまでに2-0とした鹿児島が、6試合ぶりの無失点で2試合ぶりの勝利をつかんだ。

上写真=雨が断続的に降り続いた一戦。鹿児島が完封勝利を収めた(写真◎石倉利英)

■2021年9月18日 J3リーグ第19節(@Axis:観衆1,225人)
鳥取 0-2 鹿児島
得点:(鹿)フォゲッチ、米澤令衣

・鳥取メンバー◎GK田尻健、DF坂本敬(56分:秋山大地)、鈴木順也、藤原拓也、魚里直哉、MF世瀬啓人、新井泰貴、小田垣旋(82分:杉井颯)、永島悠史、FW大久保優(65分:清永丈瑠)、石川大地

・鹿児島メンバー◎GK大西勝俉、DFフォゲッチ、藤原広太朗(68分:ウェズレイ)、イヨハ理ヘンリー、衛藤幹弥(68分:砂森和也)、MF中原秀人、八反田康平、秋山裕紀(77分:酒本憲幸)、FW山谷侑士(61分:五領淳樹)、山本駿亮(61分:萱沼優聖)、米澤令衣

就任後初の無失点

 心配された台風は過ぎ去ったものの、鳥取地方は試合前から雨が降ったりやんだりの不安定な天候。キックオフ後も時折、強く降る時間帯があり、濡れた芝生でパススピードが上がりやすいコンディション下で行なわれた。

 立ち上がりから鹿児島がボール支配率で上回るものの、鳥取も相手のミスを突いてカウンターで攻め込むなど、拮抗した展開が続いたが、31分に鹿児島が均衡を破る。左サイドからパスをつないでエリア内に攻め込み、プロ初先発のFW山本のシュートは鳥取守備陣にブロックされたが、こぼれ球をDFフォゲッチがエリア外右サイドからミドルシュート。浮き球を捉えてドライブがかかったボールは、鳥取GK田尻の手前でワンバウンドしてファンブルを誘い、右ポストに当たりながらもゴールラインを割った。

 MF小田垣がドリブル突破から惜しいシュートを放つなど、良い形を作っていた鳥取も、41分に右サイドでFKのチャンスを得る。MF世瀬がファーサイドに送り、FW大久保が競り勝ってヘッドで合わせたが、DFイヨハが体に当ててCKに逃れ、同点とはならなかった。

 1点差で折り返した後半、立ち上がりの攻防で両チームの明暗が分かれた。鳥取は47分、左サイドでボールを奪って攻め込み、右サイドでパスを受けたFW石川が1人をかわしてエリア内へ。しかし鹿児島GK大西が、素早く前に詰めてブロックするファインセーブで失点を防いだ。

 ピンチをしのいだ鹿児島は50分、FW山本とのパス交換で右サイドから攻め込んだフォゲッチが、エリア外右スミからファーサイドへ低いアーリークロス。詰めていたFW米澤が左足ダイレクトで合わせ、あわや同点のピンチから一転、リードを広げて優位に立った。

 その後も3点目を狙っていく鹿児島に対し、鳥取も選手交代で攻撃を活性化して反撃を試みる。だが71分のFW石川のシュートは相手DFに当たってわずかに左に外れ、直後のCKのこぼれ球を拾ったMF新井のミドルシュートもGK大西のセーブに遭う。

 その後も鳥取は何とか1点を返そうと攻め続けたが、GK大西をはじめとする鹿児島守備陣は最後までゴールを割らせず、そのまま2-0で勝利。リーグ中断前の第11節以来、6試合ぶりの無失点で、2試合ぶりの勝利を収めた。中断前最後の第15節から指揮を執り、4試合目で初の無失点試合となった上野展裕監督は「選手たちが最後の最後までよく頑張ってくれた。鳥取さんも何度も攻めてきましたが、最後まで体を張って、体を投げ出して、粘り強く守備もできた」と称え、「この勝ちを次につなげていきたい」と今後を見据えた。

現地取材・写真◎石倉利英


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