上写真=広島との練習試合で2得点を挙げた大久保(写真◎石倉利英)
後半に連続ゴール
45分×2本で行なわれた練習試合。鳥取は金鍾成監督の「均等にプレー機会を与えたい」との考えで、前半からメンバーを入れ替えながら戦い、大久保は前半30分から後半15分(60分)までの30分間プレーした。
前半に先制されて0-1で迎えた50分、右サイドへのロングパスに反応した大久保は、大きなバウンドの落ち際を右足ボレーで捉え、相手GKの頭上を抜いてファーサイドに蹴り込んで同点ゴール。直後の51分には敵陣の高い位置でボールを奪い、右足で左下スミに突き刺して連続ゴールを奪った。鳥取は大久保交代後の69分にもFW田口裕也が決め、3-1で逆転勝利を収めている。
1点目について大久保は「ゴールは見ていなかったです。感覚で、打っておこうかという感じで打ったら入った」とコメント。2点目は「前が空いていたので、運んでシュートだけを考えていた。振り抜いたら良いコースに決まってくれました」と振り返った。広島のメンバーは前半がリーグ戦の主力、後半が控え主体で、トップチーム以外の選手が出場したのは試合終盤の1人だけ。練習試合ながらも、格上の相手から勝利をつかんだ。
ただ鳥取は、広島の主力が相手だった前半は、攻撃で良い形を作るシーンが少なかった。「J1のスタメンが相手になると、こちらも全員がプレーに関わって、良い距離感で崩していかないとゴール前まで行けない」と課題を挙げた大久保は、「もっと全体の関係性を高めて、ゴール前にボールを運べるようにしていきたい。そうすればシュートの回数も増えてくると思う」と今後を見据える。
鳥取は明治安田生命J3リーグで、前半戦の第15節までを終えて最下位(15位)。8月28日に再開する後半戦に向けて、中断期間では連日の2部練習などでレベルアップを図っている。「2部練習は大変ですけど、2巡目の対戦で勝っていくために必要なこと。これからもしっかり取り組んでいきたい」と意気込む大久保は、この日の練習試合の勝利にも「結果に満足せず、さらに高みを目指して、全員でやっていきたい」と強調した。
取材・写真◎石倉利英