上写真=開幕から全試合に出場している石田(写真◎石倉利英)
「まずはチーム内の競争に勝ちたい」
今季、市立船橋高(千葉)から鳥取に加入した石田は、3月14日の明治安田生命J3リーグ開幕戦、鹿児島ユナイテッドFC戦で交代出場してJリーグデビュー。出場時点で鳥取は0-2とリードされていたが、65分に石田がJリーグ初ゴールを決めて追い上げを開始すると、さらに2点を追加して3-2の逆転勝利を飾った。
プロ初戦で結果を残し、第2節では先発の座を勝ち取った。だが鳥取はその第2節、いわてグルージャ盛岡と1-1で引き分けると、石田が2試合連続で先発した第3節はFC今治に0-2で敗れて今季初黒星。FC岐阜との第4節は中止となり、3試合を終えて1勝1分け1敗となっている。
鳥取は今季の3試合、すべて前半に先制点を奪われている。「自分たちのサッカーができていない状況を、誰が変えるのか。2試合で先発させてもらい、自分が変えたいと思っていましたが、それができなかったのが悔しい」と振り返った石田は、「まずは練習から、チームで一番戦うことを意識しています」と言葉に力を込めた。
プロでの3試合を終えて「縦パスや対人プレーは自分の良さでもあり、やれていると感じている」と語る一方、「判断やポジショニング、ほんの少しの気の緩みで失点して、チームが負けてしまう」というプロの厳しさを味わっている。今治戦では、相手のセンタリングがエリア内で自分の前を通過し、そのままゴールに吸い込まれて先制点を奪われた。「自分がもう少し良いポジションを取れていれば、あの失点はなかった」と語り、「試合に出させてもらい、一つのミスでチームが負けることを経験しています。それをどう今後に生かしていくかを意識している」と前を向く。
4月11日の第4節、アウェーでのテゲバジャーロ宮崎戦に向けて「試合に出られるように、まずはチーム内の競争に勝ちたい。がむしゃらにやることが自分の良さだと思っているので、メンバーに入りたいです」と決意を新たに。その上で「失点しなければ、勝ち点1は取ることができます。無失点を目指したい」と語り、今季初の完封、その先の勝利、そのための自身の成長を期している。
取材・写真◎石倉利英