ガイナーレ鳥取FWフェルナンジーニョが、現役最後の5試合へ強い意欲を示した。ヴァンラーレ八戸戦で決めた1点は勝ち点につながらなかったものの、J2昇格に貢献して引退する決意を新たにしている。

上写真=PKを決めて今季3得点目を挙げたフェルナンジーニョ(写真◎石倉利英)

■2020年11月22日 J3リーグ第29節(@チュスタ:観衆1,108人)
鳥取 1-2 八戸
得点:(鳥)フェルナンジーニョ
    (八)安藤翼、須藤貴郁

「まだやれることを示せた」

 11月22日の明治安田生命J3リーグ第29節。前半のうちにMF可児壮隆が退場となり、数的不利の状況でヴァンラーレ八戸に0-2とリードされていたガイナーレ鳥取は、試合終了間際、MF三沢直人がFWフェナンジーニョとのワンツーでエリア内に入ったところで倒され、PKを獲得した。

 これをフェルナンジーニョが左下に蹴り込み、1点差に(得点時間は90分)。その後もゴールに迫ったものの1-2で敗れ、J2昇格争いの中で勝ち点を伸ばせず、3位から6位に後退した。

 試合後のオンライン会見でフェルナンジーニョは「残り試合が少なく、すべてが決定打になるような試合しかない状況で、ピッチの中に経験を持っている選手がいないと、試合が安定せずに進んでいく。今日は可児選手が(先発で)唯一、経験がある選手でしたが、退場になってしまった」とコメント。「その後は若い選手だけでは、どうにもならない形になっていたと思います」と持論を述べた。

 鳥取県米子市の練習拠点、チュウブYAJINスタジアムでの今季最後のホームゲーム。今季限りでの現役引退を発表しているフェルナンジーニョにとって、現役最後のチュスタでの試合は、78分からの交代出場だった。

「チームが負けて悔しいですが、個人的には試合に出て、ゴールを決めて終わることができた。キャリア最後のチュスタでの試合で決めることができてうれしいですし、サポーターの皆さんにありがとうと言いたい」。そう感謝したフェルナンジーニョだが、「試合に入る前は、自分がゴールを決めて勝つという思いがありました。うまくいかずに悔しいですが、ゴールを決めて、自分がまだやれることを示せたのはよかった」と複雑な思いをのぞかせた。

 鳥取がJ2昇格を懸けて臨む今季最後の5試合は、現役最後の5試合。「私は常に準備をしていますし、プロとしてキャリアを始めた頃と同じモチベーションで現在もやっていますが、試合に出るか出ないかを決めるのはスタッフ」と語ったフェルナンジーニョだが、それでも「チームは昇格に、ものすごく近い順位にいる。何としてもチームに貢献したい」と語り、キャリア最後の挑戦に並々ならぬ意欲を示した。

現地取材・写真◎石倉利英


This article is a sponsored article by
''.