上写真＝同期の今治FW林とマッチアップした井上だが、ゴールを決められ、チームも敗れて3連敗（写真◎石倉利英）
■2020年9月27日 J3リーグ第18節（@夢スタ:観衆1,475人）
今治 2-1 鳥取
得点：（今）チョン・ハンチョル、林誠道
（鳥）坂井大将
「後半のサッカーができていれば」
センタリングが頭上を大きく越え、ピッチに崩れ落ちた次の瞬間に試合終了のホイッスルが鳴った。井上が前線に上がるパワープレーも実らず、1-2でFC今治に敗れて3連敗となったガイナーレ鳥取DF井上黎生人は、試合後のオンライン会見で厳しい表情を崩さなかった。
「後半のサッカーができていれば、もっと押し込めたと思う。前半からそのサッカーができなかったことが敗因の一つ」と振り返る。14分に先制された鳥取は、前半はゴールに迫る回数が少なく、思うようにチャンスを作れなかった。
後半は立ち上がりから積極性が増し、井上もCKから惜しいヘッドを放つ場面があったが、決めることができず。井上は「後半は縦パスが入り、みんなが前を向いて、どんどん仕掛けていった。前半はその回数が少なかったと思う」とコメントした。
昨季まで5年間、鳥取でチームメイトだった今治のFW林誠道との初対戦でもあった。第6節で対戦したときは林が負傷欠場したが、今回は両者とも先発出場。激しいコンタクトもあり、意地と意地がぶつかり合った。
試合前は「やらせない、決めさせない」と意気込んでいたが、77分の2失点目は、その林に決められた。GK田尻健のミスパスを無人のゴールに蹴り込まれたものとはいえ、「失点する前までは抑えきれたと思いますが…どういう失点であれ、やられたことは悔しいです」と唇をかんだ。
鳥取は3連敗となって4位から6位に後退、上位との差がじわじわ広がっている。井上は巻き返しに向けて「失点が続いているので、ディフェンスラインなど全員で改善していくこと、シュートで終わるシーンが少ないので、 意識付けをしていくこと。チーム全体でタフに、アグレッシブに戦うことができれば絶対に勝てるので、続けていきたい」と語り、懸命に前を向いた。
現地取材・写真◎石倉利英
