8月23日の明治安田生命J3リーグ第11節で、FC今治とカターレ富山が対戦。厳しい暑さの中で行なわれた一戦は、前半に先制した富山が後半も主導権を握って2点を追加、守っても相手を完封して快勝した。

上写真=戸高(32番)のゴールで先制した富山が、さらに2得点を加えて完封勝利(写真◎石倉利英)

■2020年8月23日 J3リーグ第11節(@夢スタ:観衆1,333人)
今治 0-3 富山
得点:(今)なし
    (富)戸高弘貴、大谷駿斗、田中佑昌

・今治メンバー◎GK岡田慎司、DF原田亘(82分:駒野友一)、園田拓也、チョン・ハンチョル、上原拓郎、MF山田貴文(HT:玉城峻吾)、飯泉涼矢、岡山和輝(59分:越智亮介)、有間潤、FW桑島良汰(HT:林誠道)、澤上竜二(82分:片井巧)

・富山メンバー◎GK岡大生、DF田中佑昌(78分:林堂眞)、戸根一誓、今瀬淳也、佐々木一輝(27分:松本雄真)、MF稲葉修土(60分:椎名伸志)、末木裕也、池髙暢希(HT:大谷駿斗)、花井聖、戸高弘貴、FW平松宗(HT:武颯)
 ※実際のポジションで表記

相手のシュートを3本に封じる

 試合開始約1時間前からスタジアム上空には雲が広がっていたが、15時3分のキックオフと同時に強い日差しが照りつけるように。公式記録で気温30・0度、湿度77パーセントという数字以上に蒸し暑く、選手たちにとっては厳しいコンディション下での戦いとなった。
 
 前半は富山が立ち上がりにCKから、FW平松が惜しいヘディングシュートを放つ場面があったものの、両チームとも思うようにチャンスを作れない。こう着状態が長く続いたが、前半終了間際の44分に富山が少ないチャンスを生かして先制点を奪う。MF末木のシュートは今治DF園田がブロックしたが、はね返ったボールがエリア内にいたMF戸高の足元へ。これを戸高が落ち着いて右スミに蹴り込み、ネットを揺らした。
 
 今治は前半アディショナルタイム、右からのセンタリングが左まで流れ、走り込んでいたDF上原が左足で狙ったが、左に外れて決まらず。これが前半唯一のシュートで、攻撃の形を作れないまま前半を終えた。

 両チームがハーフタイムに2人の選手交代を行なって(富山は前半のうちにDF佐々木が負傷交代)迎えた後半、なかなかゴール前までボールを運べない今治に対し、富山はセットプレーやカウンターで追加点をうかがう。迎えた73分、富山は相手GKのロングキックをはね返したところから一気にカウンターで攻め込み、MF花井のパスを交代出場のFW大谷が決めてリードを広げた。
 
 さらに77分には、この日でJリーグ通算500試合出場を達成したDF田中が、CKをヘッドで決めて2試合連続ゴール。その後も今治の反撃を許さず、3-0で勝った富山が勝ち点を18に伸ばし、4位に浮上した。

 前半の今治のシュートを1本に抑えた富山は、後半も2本のみ、計3本に封じ、的確な守備でリズムをつかんで快勝した。安達亮監督も「守備から試合に入り、オーガナイズした守備ができた。結果論ですが、狙い通りの良い結果が出た」と満足げ。一方、今治のリュイス・プラナグマ監督は「相手の方が我々よりも優れていた。フィジカル面でも戦術面でも相手の方が上回っていた」と、5試合ぶりの黒星を振り返った。

現地取材・写真◎石倉利英


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