8月2日のガイナーレ鳥取戦、思い出の山陰でフル出場を果たしたカターレ富山MF稲葉修土。終盤の2失点で敗れた結果を受けて、巻き返しに向けて求められることなどについて語っている。

上写真=ボランチの一角でフル出場を果たした稲葉(写真◎KATALLER TOYAMA)

■2020年8月2日 J3リーグ第8節(@Axis:観衆602人)
鳥取 2-0 富山
得点:(鳥)坂井大将、安藤一哉
    (富)なし

懸命のゴールカバーも実らず

 アウェーでガイナーレ鳥取に敗れた試合後、カターレ富山MF稲葉修土は「前半から自分たちが支配する時間が長かった中で、点を取り切れずに失点してしまうパターンが何試合か続いているので、とても悔しい」と振り返った。前半から双方に得点機がありながらも、なかなかスコアは動かず。終了間際の2失点で敗れ、4試合ぶりの黒星を喫した。

 ボランチの一角で粘り強い攻守を見せていたが、全体のラインが下がった86分に最初の失点。稲葉はゴールカバーに入って相手のシュートを懸命にブロックしたが、こぼれ球を蹴り込まれた。「連戦の3戦目で、足が止まるのは仕方ない」とチームの出来を評した稲葉は、「得点を取りに行く姿勢はいいと思いますが、その後のリスク管理は、まだまだ修正するところがある」と課題を挙げた。
 
 富山は今季、連戦の際は先発メンバーが大幅に変わっており、第3節からの3連戦の途中、中3日の第4節では11人全員が入れ替わっている。第7節から中3日の今節も8人が変わったが、稲葉は続けて先発出場。第6節からの3連戦すべてに先発し、それぞれ違うメンバーと戦う上で意識したことを「特に何かが大きく変わることはない。できること、やらなければいけないことはしっかりやろうと、メンバーには常に言っているつもり」と語り、フル出場したが、勝利にはつながらなかった。
 
 大阪府出身で、大阪セントラルから島根県の立正大淞南高へ。2年時に全国高校選手権で県勢過去最高のベスト4進出に貢献するなど力を伸ばし、福岡大を経てアルビレックス新潟シンガポールに加入した。2018年に富山に移籍し、今季3年目を迎える。

 立正大淞南高のエースナンバーは17番で、稲葉も3年時に背負っており、現在も富山で同じ番号をつけている。この日は隣県・鳥取での試合。「高校生のときも、このスタジアムで試合をしました。山陰で僕のサッカー人生が変わったと言っても過言ではない」と語る稲葉は「ここに戻ってくることができて、試合ができたことは、とてもうれしい」とコメントした。
 
 この日の敗戦で富山は9位に後退し、上位との勝ち点差が広がった。稲葉は「自分自身は、もう少し攻撃で得点に絡めるプレーが求められる」と語るとともに、「8試合終わって無失点が1試合だけ(第7節)。特に試合終盤の守備は、周りの選手とコミュニケーションを取って、チームとして、どういう方向性でいくのかを詰めなければいけない」と今後の反撃へのポイントを挙げた。
 
現地取材◎石倉利英 写真◎KATALLER TOYAMA


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