ジェフユナイテッド千葉は2週間ぶりの試合となった明治安田生命J2リーグ第29節のファジアーノ岡山戦で、1-1のドロー。再び3バックに戻したゲームで、連敗を2で止めた。新井章太はアウェーで先制されながら追いついた90分の成果を、次のザスパクサツ群馬戦にぶつけるつもりだ。

上写真=新井章太がリスク管理の徹底をチーム全体に求めている(写真提供◎JEFUNITED)

「一つの声がけで守れるシーンがある」

「自分を含めて、練習からの注意が足りなかった」と反省すれば、「その年代の選手はみんなかわいい」と目を細める。厳しさと優しさという新井章太の父性が、ジェフユナイテッド千葉を支えている。

 注意が足りない、というのは、最近の試合運びからの反省だ。今季は3バックでスタートし、20節のベガルタ仙台戦の途中から4バックになった。さらに、前節のファジアーノ岡山戦から再び3バックに戻した。ただ、そのシステムの変遷よりももっと前の段階で必要だと指摘するのが、「注意」だというわけだ。

「4バックにしろ3バックにしろ、最近少しリスク管理がおろそかになっていたイメージがあったんです。そこを口酸っぱく言って修正したつもりではいるので、全員で共通意識を持って全員で守っていきたいと思います」

「自分を含め全員が、試合のその場だけではなくて練習中の注意が足りなかった。それはここの何週間かで修正していっているつもりです」

 そこで必要なのが、声のつながり。

「一つの声がけで守れるシーンがあるので、もっともっと繊細にやっていく必要があります」

「自信を持って守れれば、自信を持った攻撃ができるので、そこをつなげられるように、一言一言、かけていきたい」

 一つの注意だけでは意味はなく、それがつながる先にまで声をつなげていくことで、守備から攻撃へとスムーズに橋渡しできる感覚があるという。

 その実感は、次のザスパクサツ群馬戦に生かしていきたい。

「前半戦は0-1で負けていますし、攻撃と守備でフォーメーションを変えてくるのでどう対処できるか。そこは今週しっかり練習してきたので、自信を持ってどれぐらいできるかしっかりチャレンジしていきたい」

 久々に岡山戦で採用した3バックの課題も、しっかりとつぶしてきた。

「全体で3バックになったときの修正を1週間使ってしっかりできたので、攻撃の形もある程度、整理できたのではないかと思います」

 ところで、3バックに戻したのは、DF田邉秀斗が川崎フロンターレから育成型期限付き移籍で加わったことも大きい。さっそく3バックの左に入って存在感を示した。

 新井章太も川崎Fにいたから「選手やスタッフから、よろしくねという連絡が来ました」と当時の仲間から情報が舞い込んで、会う前からそのキャラクターも把握できたという。技術の高さや試合への貪欲さは、岡山戦で同点に追いついた77分のシーンに表れた。田邉が自陣から長いストライドでドリブルで運んでカウンター、左の櫻川ソロモンに預けて折り返しをチアゴ・デ・レオンソがプッシュしたのだが、新井は「(田邉がそのまま)点を取るんじゃないかと思った」というぐらい、積極的でハイレベルだと称えた。

「いい選手が来てくれました」という喜びは、「田邉に限ったことではないですが、若い選手は試合に出て勝っていけば自信がつくと思うので、経験させてあげたいなと思います」という真心にもつながっていく。

 そのためにも、群馬にゴールは割らせない。


This article is a sponsored article by
''.