上写真=風間宏矢はシステムが変わって、サイドハーフとして攻守に奮闘している(写真提供◎JEFUNITED)
「チームは生き物です」
7位にまで順位を上げてきたジェフユナイテッド千葉、次の相手は大分トリニータだ。「今季一番、やられたチーム」と風間宏矢が警戒するように、4月30日の第13節で0-3で大敗している相手である。
「素晴らしいチームという印象です。でもこちらも前期とは違うので」
にじませるプライドの底には、7戦無敗の自信がある。
「いま、一人ひとりの距離感や守備の強度にスキがないと思います。マイボールになったときに自分たちの時間を作ることができているのはいい要因だと思います」
その「時間を作る」ことに、風間のプレーが大きな影響を与えている。しっかりとした技術でボールを失わない。
「引き込んでから奪ったあとに、カウンターでいくのか遅攻にするのかの使い分けができています。その上で、各々の考えや賢さは出せているのかな、と」
今季は3-4-2-1のフォーメーションをベースにして戦ってきたが、第20節のベガルタ仙台戦の前半に3バックの一角に入る鈴木大輔が負傷交代したことで、急きょ4-4-2にチェンジした。これがスムーズに機能していて、そのまま続く3試合を乗り切った。風間は右シャドーから右サイドハーフへと立ち位置を変えた。当然、タスクも変わる。
「4バックのほうが戻る距離はすごく長くなりますね。ボールが逆サイドにある場合のカバーで大外を空けないように戻るので」
3バックの場合はその役目はウイングバックが務めるが、4バックのサイドハーフの場合は自分のタスクだ。守備でも深い位置まで戻り、また出ていく。望むところだ。
「チームは生き物ですけど、いまは疲労やメンタルもポジティブにとらえています。簡単にいかない試合が続きますが、タフに戦いたい」
大分、アルビレックス 新潟、栃木SCとキャラクターの異なる相手との3連戦に向かって、まずは大分へのリベンジを果たして波に乗る。