上写真=新井一耀は逆転勝利に「そういう戦い方もできることを表現できた」(写真提供◎JEFUNITED)
「守備でも自分たちからアクションを」
今季初の2試合連続複数得点で、逆転勝利も2連勝も今季初、そして10位にジャンプアップ!
やはり勝利はたくさんの喜びを運んできてくれる。J2第19節の水戸ホーリーホック戦で、12分に先制されたものの、21分に素晴らしいコンビネーションから中央を破ってブワニカ啓太が今季初ゴールを左足ボレーで突き刺せば、38分にはチアゴ・デ・レオンソのシュートをGKが弾いたボールを見木友哉が拾い、そのままドリブルで仕掛けてから右足で鋭角に転がした逆転ゴール。見事に連勝を手にしたのだ。
最終ラインで引き締めた新井一耀は、攻撃陣の活躍を喜んだ。
「しっかり崩したというか、自分たちがボールを保持しながらの形で得点に結びつけることができたので、そこは自信になります。2試合続けて複数得点はいままでのチーム状況ではなかったので、これを続けていくことが大事です」
攻撃陣が点を取り、守備陣が最小失点に抑えて勝つ。しかも、逆転だ。先に失点したのは反省だが、理想に近い展開だった。
「自分たちがボールを持ちながらシュートチャンスに持っていくことが多かったし、入りそうな感覚もあったので、やはり決めきったことが大きかったですね。そういう試合が増えればノッてくるし勝ち点3を取れると思います。やはり、逆転できたのは大きかった」
早い時間に先制されながら、そこで下を向かなかったのが重要だった。だが、浮かれてばかりもいられない。
「点を取るチャンスはほかにもあったから、2点で終わったのも課題です。まだまだ課題があることをみんなで認識しながらやっていく必要があると思います」
その激しい守備と同様に、チームを改めて引き締めるリーダーとしての発言だ。
もちろん、3バックの中心としては、守備が機能して攻撃にもたらす好循環に手応えもある。
「受け身になってしまうというか、ズルズル下がることが多かったので、なるべく高い位置でラインをキープするようにしています。前から奪ってショートカウンターができるように、前の選手をひとつ前のエリアで守備させるようにして、そこで奪うことにフォーカスするようになったら、ショートカウンターも増えたと思います。守備でも自分たちからアクションを起こすことが大事です」
この日の2つのゴールはどちらも、攻撃における「自分たちからのアクション」で奪ったものだから、その姿勢を守備にも応用すればいい。後半には数多くのピンチを迎えたが守り切ることができたのは、まさに能動的な守備の成果だ。
「勝てない時間はあったけれど、そこから脱しなければいけないし、挑戦的にならなければいけないとみんなが感じています。それを試合で表現できるようになってきたのが、勝ちにつながっていると思います」
天皇杯でツエーゲン金沢と戦ったあと、週末にはベガルタ仙台と対戦だ。いまの好調ぶりを、首位チームに遠慮なくぶつけたい。